近年、国内における労働人口の減少は著しく、特に中小企業では人手不足による倒産など、労働人口減少による企業の抱える問題は深刻化している。
このような課題に対して、注目をあつめているのはRPA( Robotic Process Automation )という労働力をデジタルレイバーによって代替させる考え方だ。

2053年には国内人口が1億人を切ると言われている今、デジタルレイバーの活用は今後必須になってくるともいえる。
しかし、中小企業にとってRPAロボット作成のためのエンジニアや保守できる人間を社内に育成できないことがRPA導入への大きな障害となってしまっている。
そのような環境の中、2019年8月28日ディップ株式会社は、「FAST RPA」をキャッチフレーズにに新サービス「コボット」のリリースを発表した。
RPAを活用したサービス『コボット』

コボット最大の特徴は、ディップ社のサービスである「はたらこねっと」における3000社の定型業務を分析することで、派遣会社に特化したRPAサービスを提供できる点である。
従来、RPAを導入しようとするとコンサルティングを利用したり、開発者を外部委託するケースが多く、また社内で育成しようとするとITリテラシーの低い企業では、開発面/保守面で導入のハードルが高くなってしまうのが現状だった。
コボットでは派遣会社に特化することで、ロボットをテンプレート化し、社内に開発者を育成せずともRPAの導入を可能にした。
RPAを導入する際は、社内の業務をコボット側で用意されたテンプレートに合わせることで、業務プロセスを自動化することができる。
加えて、24時間体制の保守サービスもデフォルトととして利用でき、社内にRPAロボットを保守/管理できる人間がいなくても、ロボットが止まってしまった場合や野良ロボの管理をリモートで行ってくれるのも大きな特徴だ。

サービスの価格体制については、サブスクリプション型をとっており、月額10万円以下でのリリースを目指していると発表した。
使用ツールは現状、UiPath・Robotic Crowdを使用しているが、今後その他のツールも使用していくことも検討しているとのことだ。
ITリテラシー向上がなかなか進行しない業界も多い中、「コボット」のようなIT人材がいなくても社内にRPA導入できるサービスは今後拡大していくのかもしれない。