BPMとは

【最新版】業務効率化の切り札!BPMとは?その特徴から徹底解説!

BPMとは

近年、働き方改革などの影響で以前と比べて各企業の業務時間が減少しています。

しかし、当然それに伴って業務量は減少するわけではないため、各企業にとっていかに業務を効率化するかということが大きな課題となっています。

そのため、AIやRPAといった自動化技術が大きな注目を集めているのですが、その他にも業務プロセスを改善する手法としてBPMというものが話題となっています。

そこで今回はBPMについて、その内容やRPAとの関わりなども交えながら解説していきます。

BPMを簡単にいうと?

BPMとは「Business Process Management(ビジネス プロセスマネジメント)」の略で、その名前からも分かるように業務プロセスに着眼して課題を分析し、その改善を継続的に行う業務改善手法のことです。

ここでいう「ビジネスプロセス」とは、業務における小さな1つ1つのタスクが繫がったもののことを指します。

また、ビジネスプロセス同士が繫がったものも一段階上のビジネスプロセスとも捉えられます。

ビジネスプロセス イメージ図
出典:BPMって何ですか?

他の業務改善手法との違い

BPMはよく後述するBPR(Business Process Re-engineering)と混同されることが多いです。

両者ともプロセスに焦点を当てた業務効率化の手法として有名ではありますが、大きな違いは継続的な改善を繰り返していくか否かという点にあります。

BPRは1990年代に根本的な業務改革手法として注目を集めましたが、「業務プロセスの分析→改善」を一度行ってしまったらそれで終了となっていました。

しかし、BPMはこれらの流れを繰り返すことで継続的な業務プロセスの改善を行っていこうとする点がBPRとの大きな違いとなっています。

BPMの歴史

BPMが登場する以前にも、企業の業務プロセスに注目した経営改革の考え方は存在していました。

そこで、ここではBPMに至るまでどのような手法が存在していたかを解説していきます。

戦後〜1960年代:日本版QC、TQCの登場

BPMという手法が誕生するまでには長い歴史がありました。

戦後、日本の技術レベルは到底世界に通用するものではありませんでした。

そこで、製品の品質管理の際に統計学などを利用した科学的なアプローチを取り入れ、製品を作る過程にも注目するようになりました。

これをQC活動(Quality Control:品質管理)と呼び、QC活動によって日本製品の品質は向上していきました。

1960年前後になると、製造部門以外の部門でも品質管理が行われる必要性が生じたため、QCは米国でTQC(Total Quality Control:全社的品質管理)へと発展、そして日本に合った形に変えられてきました。

1980年代:シックスシグマの登場

そして、1980年代前半に米国モトローラ社により現場主導型だった日本版QC/ TQCをトップダウン方式に変えたシックスシグマが生み出されました。

シックスシグマは、顧客視点をベースとして製造部門以外も含む経営活動のプロセス全体を対象として経営改革を行い、世界的に有名になりました。

1980年代後半〜1990年代:TQCからTQMへ

TQMはシックスシグマとは別の流れで誕生したものです。

バブル崩壊後の1990年代には問題解決の手法に過ぎなかったTQCの弊害が多く生じてきました。

そこで、トップダウンで全社的に物に限らずあらゆるサービスや業務の質を総合的に向上させる取り組みであるTQM(Total Quality Management:総合的品質管理)が新たに展開されていきました。

1990年代:BPRの登場

バブル崩壊期にもう1つ登場した手法がBPR(Business Process Re-engineering)と呼ばれるもので、業務プロセス全体を根本的に見直し企業活動や業務フローを再構築することを指します。

当時はバブル崩壊により経営効率の向上が必要とされていた上IT技術の導入期だったため、根本的な改革を行うBPRは各企業から大きな注目を集めました。

しかし、バブル崩壊後の急激な改革はかえって混乱を招き当時は失敗に終わりましたが、近年の働き方改革による業務効率化の風潮により再注目を集めています。

1990年代半ば〜後半:ERPの登場

BPRに続いて注目を集めた経営改革の手法がERP(Enterprise Resource Planning)と呼ばれる手法です。

ERPは企業が持つ人材や情報といった資源を一元的に管理を行い、最適に配分することでより効率的な経営を行っていこうとすることです。

しかし、これらは業務プロセスの改善には繋がりませんでした。

1990年代終末〜2000年代:CRMシステムの登場

1990年代には、顧客ニーズが多様化し始めたためニーズを正確に捉えることが困難になりました。

そのため、既存の顧客への対応強化が重要なこととなり、20世紀末になると顧客との関係を中心に考え価値を最大化するCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)と呼ばれる手法が登場しました。

しかし、この経営手法はフロントオフィスの改善にしか焦点が当てられておらず、バックオフィスの改善には繋がりませんでした。

そして、2002年にスミス(Howard Smith)とフィンガー(Peter Finger)により「Business Process Management:The Third Wave」が公表され、BPMという手法が大きな注目を浴びるようになりました。

BPMの特徴

BPMには、プロセス指向・モデル化・改善活動の継続という大きく3つの特徴があります。

特徴1−プロセス指向

プロセス指向というのは、対象業務に関する問題点や情報の収集・分析を行う際にプロセスを中心にして行うということです。

これ以前には、データを中心にしてそれに対応した処理を考えるDOA(Data Oriented Approach:データ中心主義)という手法が主流でした。

しかし、DOAは実際にシステムを利用するエンドユーザーには厳しい側面があったため、エンドユーザー寄りの手法としてプロセス指向が注目を集めるようになりました。

特徴2−モデル化

BPMでは業務プロセスを分析したのち、その流れを視覚的に理解できるようにするために図式化します。

これをモデル化と言います。

モデル化を行うことで各業務のプロセスを再確認し、より理想的なプロセスの再定義を行います。

特徴3−改善活動の継続

ここがBPMの最大の特徴です。

前述したように、BPMはBPRとは異なり単発的ではなく改善を継続的に行っていくことがポイントです。

ここにはPDCAサイクル(Plan:計画、Do:実行、Check:確認、Act:課題の改善)の考え方が利用されており、Actに到達するとそこから得たフィードバックを元にまたPlanへと繋がっていきます。

PDCAサイクル 

BPMの具体的な手法

それでは具体的にどのようにしてBPMを進めていくかを解説します。

上記のPDCAサイクルに合わせて説明すると、「分析→設計→実行→監視→改善」という流れを繰り返していくことになります。

1、分析

まずはBPMの対象となる業務を決めるところから始めます。

業務を選定したらその業務プロセスを分析し、問題点はどこか、どこを改善する必要があるかを洗い出す作業を行います。

2、設計

問題点の分析を終えたら、それを元にしてより効率的なプロセスの設計を行います。

3、実行・監視

設計したプロセスを実行に移し、きちんと運用ができているかを監視します。

また、業務フローを再設計した場合は、以前と比べてどのくらい効率化できているかを数値で確認します。

4、改善

実際にプロセスを実行した上で、実施体制の不備など更に生じた問題点を改善していきます。

例えば、人手の問題であれば更に従業員を雇う必要があったり、システムの問題であれば改修などの作業が必要になります。

BPMのメリット

BPMを導入することによる最も大きなメリットは、「業務プロセスの可視化が可能になる」という点です。

後述するBPMツールを導入することでGUI(グラフィカルユーザインタフェース)によるモデル化が可能になり、業務プロセスの課題などの発見が容易になります。

そのため、業務の改善や効率化のサイクルを回すことが容易になります。

業務プロセス可視化による他のメリット

業務プロセスの可視化、モデル化により「業務の進捗状況の可視化」と「ビジネス環境への対応」が容易になるというメリットも生じます。

業務の進捗状況の可視化が可能になることで、業務の遅れやトラブルなどが生じた場合に迅速に対応でき、また誰がどの業務を担当しているかということも把握できます。

また、業務プロセスの変更や追加も柔軟に行うことができるためビジネス環境が変化した場合でも対応が効きやすく、新規ビジネスの立ち上げも容易になります。

RPAとの連携

RPAは業務効率化の有効な技術として多くの企業で用いられていますが、BPMと連携することでより大きな効果を発揮することが期待されます。

RPAを円滑に運用していくためには、社内の業務内容を整理しどの業務がRPA化に適しているかを把握することが不可欠です。

もし社内で既にBPMに高いレベルで取り組んでいるならば、業務の可視化が既に出来ている状況であるため上記の作業が不要になります。

また、BPMツールの中にはデジタルレイバーを管理できるものも存在するため、RPAを管理するという業務そのものも不要になります。

そのため、RPAの導入がスムーズに進むのです。

ここで注意したいのが、BPMによりRPA化がスムーズに進むというだけでRPAを導入するためにはBPMが必須という訳ではないという点です。

BPMに取り組まなくても業務の整理はRPAを導入する過程でも可能なのでその点を十分認識しておいてください。

RPAについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。

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BPMツール

BPMに取り組んでいくに当たって強力にサポートしてくれるものがBPMツールと呼ばれるものです。

まず、BPMツールが有している大きな3つの機能について紹介します。

BPMツールの機能

BPMツールには以下のような機能が基本的な機能として備わっています。

  • モデリング機能
  • シュミレーション機能
  • モニタリング機能
BPMツール 3つの機能

モデリング機能

モデリング機能とは、業務プロセスを可視化するための機能です。

GUI(グラフィカルユーザインタフェース)による可視化ののち、業務の分析や改善の検討を行い、プロセスの設計を行います。

シュミレーション機能

シュミレーション機能とは、上記のモデリングにより設計されたプロセスを実際に実行した時、どのように動作するかを予測する機能です。

これにより、プロセスの問題点を探ったり設定した目標値を達成できるか否か等の判断を行います。

モニタリング機能

モニタリング機能とは、実行したプロセスを監視する機能です。

これにより設計したプロセスが実際にどのように作動したかを確認でき、問題点などが生じたらその改善策を考えPDCAサイクルを回していきます。

上記の3つの機能を繰り返していくことで継続的な業務の改善を行っていくことがBPMツールの大きな目的です。

BPMツール紹介

では、実際のBPMツールをいくつか紹介していきます。

Metasonic Suite

Metasonic Suiteとは、ドイツで誕生したBPMツールです。

このBPMツールの特徴は、現場の変更がシステムに反映されやすいようにエンドユーザーを中心としてモデリングされるサブジェクト指向のBPMツールであるという点です。

また、従来のBPMは不得意であった、全体最適化のために必要不可欠である部署を跨いだ改善も行うことができる点も魅力的です。

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BP Director

BP DirectorはBP Logix社が提供しているBPMツールです。

BP Directorは紙媒体の帳票をそのまま電子フォーム化することができる点が特徴です。

また、業務フローの作成もドラッグアンドドロップにより可能であるため直感的にフローの作成を行うことが可能です。

更にリアルタイムで業務の進捗状況のレポートが作成されるため、どのくらい業務が進んでいるかを逐一確認することができ、それをcsvやExcelとして出力して利用することも可能です。

Progress Corticon

Progress Cortionは株式会社アシストが提供しているBPMツールです。

このBPMツールの大きな特徴は人工知能の要素技術である「推論機能」をエンジン部に搭載しているという点です。

これにより、自動で論理的な矛盾などを検知することができるため業務フローの作成を非常にスムーズに進めることができます。

また、プログラムのコードも全く不要であるためプログラミングスキルのない方でも容易に利用することができます。

BPMで業務の改善を!

今回はBPMについて、その歴史や特徴など様々な点に注目し解説してきました。

働き方改革が叫ばれている現代社会において、業務改善はどの企業でも必須のこととなっています。

業務改善にはRPAといった自動化技術の導入といったことも勿論有効な対処法ではあります。

しかし、まずは現在の自分たちの業務を見直して無駄な所はないか、改善できる箇所はないかといった作業を行うことも非常に大切です。

こういった作業によりRPAの導入もスムーズに進み、単にRPAを導入するよりも大きな効果を得られます。

社内の業務効率化に課題を抱えていらっしゃる方は、今回の記事を参考に是非業務プロセスの見直しに取り組んでみてはいかがでしょうか。

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