UiPathインタビュー

【五大ツールが語るRPAの未来】ユーザーファーストでトップを狙うUiPath

UiPathインタビュー

マガジン「五大ツールが語るRPAの未来」もいよいよ第四弾。

今回は、日本でも人気の高いUiPathを取り上げる。

その機能性の高さと手厚いサポート、充実した学習環境で国内外で人気のツールである。

常に進化を続けるUiPathは、果たしてどのような未来を見据えているのだろうか。

コミュニティを広げるUiPath

UiPath

―まずはUiPathについてお聞かせ下さい!

UiPathは2015年ごろから世界的に展開しているサービスになります。

日本で営業を始めたのは2017年2月、実質的に動き始めたのは4月ぐらいです。

最初のころは金融機関のお客様が中心だったんですけれど、今では金融機関に限らず色々な業種の方に導入を頂いています。

例えば、製造業やサービス業、自治体関係など、その他にも多くの企業様にご利用いただいています。

既に導入企業は1000社を超え、今現在も成長し続けています。

導入企業の規模に関して、現在は大企業のお客様が中心となっていますが、RPAの特質から見て必ずしも大企業でなくても使える製品のため、今後は中小企業の方々にも導入を広げていければと考えています。

日本のマーケットに力を入れているようですが?

私どもは、日本をとても大事なマーケットだと考えています。

一般的に外資系の企業において、日本はAPACというリージョンの下に日本という国がつくことがほとんどなんですね。外資系が100社あったら98社はそんな感じだと思います。

しかし、弊社では、APAC・EMEA(ヨーロッパ)・USのほかに日本が独立して存在しており、リージョンに入っていないんです。

それがすごく特徴的だと考えています。

それに加えて、開発部も日本で独立して存在しているんです。

現状、UiPathには日本固有の機能があるわけではないのですが、例えば縦書きやハンコなどの日本や東アジア独自の文化ってありますよね。

そういったハンコ機能などを再現するような業務アプリケーションが日本にはあったりするんですよ。

承認のボタンではなくて、自分の電子ハンコを押すという操作を再現するようなシステムもあるぐらいに、日本のシステムって独特ですので(笑)

このようなシステムを自動化にしていくには、それらのシステムがあることを想定してUiPathの開発を行う必要があると思うんです。

そういう意味では、日本法人がリージョンに入らないで、アメリカと同じぐらいのマーケットとして扱われているというのは、私どもの会社の特徴だと思います。

UiPathは元々はルーマニアの会社で、日本に対してはすごい親近感を持っているんですよね。

日本法人の社長である長谷川も、CEOのダニエルに対して、日本は非常に大事な市場であると進言していて、ダニエル自身も非常に日本を大事にしてくれているんです。

なので実際に日本での売上は世界全体でも大きな割合を占めています。

日本のお客様の高いご要望に応えてきたことで成長してきた製品とも言えますね。

加えて、我々はお客様のことをとても大切にしていますので、丁寧で迅速な対応で信頼を勝ち得てきていると考えております。

また、最初の頃は金融機関が主なお客様でしたから、セキュリティだとかそういう意味での基準はすごく厳しいんです。そこをお客様と鍛えながら成長してきたというのも、我々の強みなのかなと。

― 機能面についてはどうでしょうか

RPAってコンピュータの画面とかを人間の代わりに読んで色々作業するじゃないですか。だから読めないと話にならないんです。

ただ、ソフトウェアによって読める範囲って違っていたりするんです。

UiPathは相当なところまで(例えばグリーンモニター等)読めます。

例えば他のソフトウェアさんで、自分が使っているアプリケーションが使えなくて、作業がスタックしてしまったのを、UiPathの導入によって、数日でクリアしてしまうなんてことも。

そこにはとても自信を持っていますね。

後は操作性ですね。

これは、簡単にプログラミングできるということではなく、ある意味タスクボックスみたいな物をくっつけていく感じで作業が出来たりするイメージに近いと思います。

もっと言うと、レコーディング機能でオペレーターが操作しているのをそのままレポートしたものがロボットとして作成できます。

すごく大きな話としてスケーラビリティ、いわゆるRPAの話をするときにデスクトップ型とサーバー型って割とよく言われて、外資系の大所はどちらかというとサーバー型が多くて、日本の企業はデスクトップ型が多いんです。

しかしUiPathは両方に対応することができるんです。最初の頃はPC一台から試していって、最終的には大きくするという話になれば台数を増やしていくと。

そして台数を増やすと、全体をコントロールするソフトウェアも、UiPathには存在しますので、そちらを使って管理をしながらロボットの制作をしていただくことも出来ます。

ただ、その際に元々あったデスクトップ型の奴がおじゃんになるかというとそうではなくて、そのまま継続して使うことが出来ますので、お客様にはとても喜んでいただいています。

さすがに最初から予算を1000万出しますというわけには、いかないじゃないですか(笑)

そうした時に予算数十万から始めてもらって、使えるようでしたらに増やしてもらう。

RPAってすごく使えるんだなってことで、全社的なオペレーションに使おうって話も増えてきているんですよね。

そういう面でUiPathはいろいろな用途に対応することが出来ます。

加えて、一つ一つの小さな業務にも対応が可能ですね。

拡張性という意味では、いわゆるAIだとか他のアプリとの連携がすごいしやすいんです。

どんなOCRやAIでもUiPathは組み合わせられるので。

例えば、「ある帳票のときにはこのOCRの1番が相性が良くて、ある時には別のOCRが相性がいいんだよ。」みたいな。

それを両方とも入れて使用することも出来ますので、そういう意味ではUiPathの拡張性は高いですね。

CognitionXというAIの協会があるのですが、そこでBest Uses Of AIという、AIそのものを使いやすくしてくれる会社が選出されるんです。

今まで表彰された企業には、グーグルやステラなどがあるのですが、弊社は最優秀AI賞というのを3年連続でいただいています。

こういった理由から、今後のAIの成長は弊社にとっても強みになるかなと思っています。

― 日本でのローカライズにも力を入れているとお聞きしましたが…

日本語のサポート、これは我々も必死になって対応させて頂きました(笑)

UiPathってオンラインでのトレーニングだとか、マテリアルだとかがすごく豊富でグローバルで評価されている会社だったんです。

そうはいっても全部英語なんですね。

まずは文字を日本語にしろと。

次に音声を日本語に吹き替えろっていうので、死にそうになって頑張りましたね。

現在は、ホームページ等も当たり前のように日本語ですけど、ここに行きつくまでには、本当に涙なくしては語れないというかですね、結構苦しみました(笑)

UiPathアカデミーや漫画も作りました。このUiPathアカデミーというのがすごく評判がよくてですね。

無料でのトレーニングを受けられるんですけどとにかくこれを、UiPathを使える人を増やすために優先して日本語化させていただきました。

最近だと、ちゃんとテックライティングチームがあって、私も最近驚いたんですけど。アメリカで良い資料出てきて、これを日本語にしてくださいって言ったら、対応してくれるチームがあったり、翻訳の質も高く企業としても成熟してきていると感じています。

―UiPathと言えばCommunity Editionが用意されていますが、どのような狙いでリリースしたのでしょうか?

まあ意図というかですね、たった二年前でも「RPAって何?」という時代だったんです。

だからとにかくRPAについて知ってもらおうと思って(笑)

そういう意味では、UiPathの宣伝というより、RPAの啓蒙活動に必死でした。

community editionはUiPathをフリーで使って頂いて、あわよくば使っている方々で色々会話をして頂き、理解を深めていただけたらと考えていました。

マニュアル自体もオンラインの画面に乗せていますし、情報に関してはオープンにしているんです。

少しでもたくさんの方に情報共有・理解していただいて、UiPath・RPAについてわかってもらうというスタンスではありますね。

WindowsやOfficeのようなツールに比べて、RPAの製品というのは、すごいテクノロジーを沢山使っているという段階にはまだないんです。

記録されたフレームワークの標準的なAPIをつかって、クリックのイベントを起こしたりってことをしていますので、テクノロジーのいわゆる特許とか特殊なアルゴリズムが入っているとかではないんです。

つまり、各ツール自体に大きな差は生まれてこないと考えています。

では、何が差に出てくるかというと、使うユーザーが差になってくると、最近は特に感じています。

使うツール自体の機能というのは使っていると分かってくるのですが、パッと見た違いというのは、ツールが増えてくるほど分かりにくくなってしまいます。

なんか自動化するんでしょ?みたいにね(笑)

でもそこに明確な差が出てくるのは、使ってみる人に依存する部分がWindowsやOfficeなんかより圧倒的に多いんです。

WindowsやOfficeなんかはだいたいみんな同じ使い方するじゃないですか。

弊社の社員でも、個人だと全体の20%くらいの差しかありません。

しかし、RPAに関してはツールの性能よりユーザーの使い方に8割~9割くらいで依存するんです。

つまり『ユーザーがどういう使い方をして、どういう事を自動化するのか』という「使い方」にすごく依存するのがRPAというツールだと思います。

そうしたときに、僕らだけでは絶対わからないですよね(笑)

弊社の社員以外に使ってもらって初めてわかるところが、ツールを使ってみればわかるんですけど…

なので、Community Editionはお客様の声を集めるという意味では、とても良いアプローチではないのかなと。

その結果SNSやブログでいろいろな方々に発信もしていただけるようになりました。

ふつうは情報をオープンに、なんて考えられませんが。そのあたりはルーマニアの元本社のマインドが引き継がれているのかなと。

ある意味‟community“っていうのを味方につけて、自分たちのパワーをより強くしていくという戦略ですね。

RPAの未来像

UiPath

―RPAの導入に際しての課題等はありますか?

やはり、ユーザーをどんな風に巻き込むかっていうのが結構大きな問題になってくると思います。

実際に使ってもらわなきゃ意味がないということで、いかにユーザーの方にどんどん使ってもらえるかっていうのはすごく重要ですね。

よく言うのはRPAというのは自動車の新車みたいにボンとお渡ししましたと。

減価償却して価値が下がっていくものではなくて、逆にポンと入れた後に社員と一緒に育てていく感覚なんです。

むしろ価値が上がっていくものですよと(笑)

なので他社さんでも、そのような価値をあげていく仕組みづくりを行っているところは多いですね。

社内での啓蒙の組織ですとか、勉強会ですとか、そういうのを色々各社さんされています。

そうしないと、ちょっと触って、「なんだ使えない。じゃあやめた」ってなってしまい、非常にもったいなくなってしまいます。

―しかしながら、RPA導入に対しては心理障壁存在するようですが…

僕らはRPAをロボットで自動化して人を排斥するようなものでは絶対にないと思っていて、ロボットと人がベストミックスで今後ビジネスしていくための仕組みであると思っています。

私たちが講演するときによく、人材がど真ん中のRPAとか、人材がど真ん中のデジタルトランスフォーメーションというような言い方をするんですけど。人間を真ん中において、その人間がどのように使いこなしていけるかという環境づくりを行うかに、非常に重点をおいています。

私たちは二軸で見ていて、

横軸がシステム的なことなのですが、それだけじゃなくて“ロボットフォーエブリワン“つまり、あらゆる人がロボットを使えるような環境作りもしていかないといけないと考えています。

リストラの問題に関しても、RPAがあるからリストラをしようというよりは、リストラがあるからRPAで対応しようという話だと思うんですよね。

これは、すごくいろんな人に伝えてほしいと思うんですけど、RPAみたいなものを全員ができるようになったらリストラは起きないんじゃないかなって思うんです。

もし、日本の会社で働いている人がRPAという高度情報技術を使って、今まであった仕事をより効率的な仕事できるようになったら、余った時間あなたは家に帰りますか?って言ったら帰らないわけじゃないですか。

まあ帰れないのかもしれませんですけど(笑)

日本人はまじめだから15時に帰れるようになっても朝9時に来て…というように自動化したとしても皆さん働くわけじゃないですか(笑)

ならその時間を昔からの働き方をして、9時から17時で終わればいいですが、業種や人によっては夜遅くまでお仕事されているわけです。

そんな状態で、その人に残業代を払わなきゃいけないって考えれば負のループだと思うんです。

これを半分自動化にして半分新しい事業部にしたら、それこそ会社を救うことになりませんか?新しい売り上げ材料を生み出すことにもなりますし。

純粋に全員がRPAを使おうって話だけではなくて、それこそがリストラを避け、最終的には会社に対して利益を返すことができるようになると思います。

―現場主導と情シス主導はどちらがいいんでしょうか?

それは多分両方ですね。

ただ、業種に結構依存するのではっていうのは最近思い始めています。

例えば、サービス業や広告代理店っていうのは現場にかなり権限が委譲されているじゃないですか。

つまり現場でやっている仕事がすごく多様で、そこの現場での発想とかいわゆるスタンドプレーが、すごい事業につながったりするような業種ってありますよね。

そういう企業では逆に現場に委ねてしまったほうがいいっていう場合もあります。

一方で、製造業などの業界を見たときに、製造業ってものすごく洗練されたプロセスをもともと持っているわけじゃないですか。

工場の一人一人のオペレーターが勝手に作業を自動化してしまうと、自動化した細かいプロセスにオペレーターが対応できなくなってしまい、全てのプロセスが回らなくなってしまうこともあるので、その場合は情シスで入れたほうがいいですよね。

その場合は、コントローラーが上について導入したほうがいい。

ということで、うちはサーバーもクライアントも持って、製品にあるようにどちらでも行けるんですが、重要なことは会社のその組織や業種や業務にあった始め方、伸ばし方が物凄く重要なんだなぁ、ということです。

同じ金融機関だとしてもですね、両極端なところから始めているところもあって、面白かったりします。

狙っているアプリケーションや、企業カルチャーにもよってきますので(笑)

本当に我々の事例発表見てもらうと千差万別ですよ。

全然アプローチが会社さんによって違っていますね。

それはほんとにおもしろくて、完全にサーバー型でのトップダウンで始めている会社もあるし、逆にボトムアップの会社もあって、同じ金融でも全然アプローチの仕方は違いますね。

それは今お話でもあったように、行う業務によってだとは思うんですけどね。

ただ、目指すところは結構みんな一緒なのかなっていう気はしています。

やっぱり全社的に人がやらなくていい仕事は機械に任したいっていう。

それがRPAであれAIであれ、いわゆる物理的なロボットであれ、それは多分会社の戦略上すごく重要で。

デジタルレイバーって呼ばれるような、人ではない労働力に置き換えて、人がやるべき仕事をやろう!みたいなビジョンって昔からあるじゃないですか。

そういうゴールは一緒だと思うんですけど、その時に必ず課題になっているのがどうやってスケールアップしてブレークスルーするのかっていうことになりますよね。

そこでUiPathの強いところが、両方がシームレスでつながっている同じもので、サーバー型もドライブ型も同じものというところなんですよ。

コントロールをどちらが行いますか?ってだけの世界なので。

よくあるのが数台ロボットを入れて数台以上進めていくにはどうしたらいいのか、とか。いろんな部署ごとにロボット入れたけど、それを会社内で横断的に使うにはどうしたらいいか分からない。などなった際に、もう一回作り直すって必要がなく、「それをサーバーでコントロールしましょう。そのワークフローをサーバーで集約していきましょう」ってことです。

全く作り直しの必要がなくできるっていうのが目指すべき場所であり、ある意味UiPathのアプローチです。

―RPA導入の支援

もともとUiPathは、一台からでもできますよということでお話しさせていただいています。

加えて、手軽に進められますよって話をしていたのですが、最初のころ我々は、コンサルタント料月500万円払うなら、RPAを使ったほうが仕事が楽に・安上がりにやれますよってお話をしてましたね。

けれど、それからずっとお客さんと一緒になってやらせていただいて分かったのが、やっぱりRPAって最終的にはすごくスケールアウト、たくさんの台数を使ってうまく業務に使えるものだなってことなんですね。

そうなるとブループリントじゃないですけど、全体のセキュリティを管理するようなRPAのコンサルタントみたいな人はやっぱり必要だろうなっていう風に思いますね。

我々の支援も、「今は平地トレーニングでもいいんですけど、最終的にはエベレストを登るような人を支援したいですね」

最後はそういう高みを目指すようなお客さんと僕らは一緒にやっていきたいなっていう見方をしています。

例えば近年、中学生がどこかハッキングしてつかまってしまうみたいな事件ってあるじゃないですか。

でも、アメリカとかだとそういう子がNASAに雇われたりとかMicrosoftが雇ったりとかするのと同じように、そうやって自然発生的に出てくる新しい技術の活用だとか、いわゆる今までと違う働き方の実現だとかは僕はどんどんやったほうがいいと思いますね。

ただ、何か大問題があって、社会や他の人に迷惑をかけて、会社でやっている業務が何かの損害を引き起こすことになったら会社の不利益になるわけです。

なので、そうなってしまわないようにどうやってそういう事態を避けるのかが大事だと思います。

それが無ければ、いい意味でドンドン皆勝手にやって、ドンドン勝手に伸びていって、ドンドン勝手に自動化していけばいいと思うんですよね(笑)

だけど先ほど言った通り、必ずしもいいほうに進まない事もあると思っていて、そういったものを見守る仕組みというのがサーバー型や、ハイブリット型ですね。

自分の中で開発とか、提案・検証とかもできるようにするのですが、それをより多分野。より広範囲で実行しようとした時には、サーバー型でないとできなかったりするので、そういう皆の個のパワーをうまくつなげて会社全体の力にしていくことができると思います。

なので、いわゆる野良ロボットに関しても、それ自体は別に出てきてしまってもいいと思うんです。

それをどうやってうまく会社の資産財産にしていくのか、それをリアルのシステムと一緒に実現して管理していくのかっていうことが大事だと思います。

うちはそれでいうと、ここは若干商品の宣伝になっちゃっているんですけど、Orchestratorっていうのがほんとにすごくて、今では他社さんでも同じような役割しているものがあるんですけど、うちでは元々これがあって、これがロボット一台一台をちゃんと管理しているんですよね。

管理をしているから例えば、経理の請求処理というような作業を、いろんな人が請求処理Ver.1、Ver.2、Ver.3っていうのを作っていた場合に、ちゃんとVer.3がどこでも使える一番いいものですよということなら、それを共通で使えるようにしたりできます。

また、ウインドウズの更新なんかがあって、今までのものが使えなくなるようなことがあるという場合には、Orchestratorで一斉にコントロールして、問題がないようにしたりということをやっています。

さっきの話でいうと、決してリストラをするっていうコスト削減だけを見ているんじゃなくて、その先を見ています。

UiPath社はSociety 5.0につながるようにとプレゼンテーションしてるのでが、色々なものがきちんと連携をするようなところ、ある意味土台的なところを我々が担えたらすごく嬉しいなと思います。

―Society 5.0と言われましたが 、具体的には…

まずSociety 5.0というのがどのような時代かと言いますと、パソコンや情報端末などのアプリケーションを純粋なツールとして使う、つまり人がツールを使う時代がSociety 4.0なんですね。

そこからさらに、人がツールに任す部分が出てくる。

つまりロボットに仕事の一部を任し、コンビでパートナーとして機械と仕事をするいうのがSociety 5.0になるんです。

人間がつかないと動かないのが4.0で、人間が命令しなくてもある程度勝手に動いてくれるのが5.0みたいな、荒く言うとそんな感じですね(笑)

そのような話の中で、勝手に動いてくれる部分があれば仕事の何%がなくなりますよ、といったマイケル・A・オズボーン氏も出している、”The Future of Employment”みたいな物もありますけど、そういう視点も出てくるのも当然です。でも重要なことはあくまで主体は人、ということですよね。

機械が勝手に動くと言っても、機械に人が任せているのであって、機械から人が任されるっていう風にはなっていかないし、そういう方向にデザインされた物というのは、絶対に成長していかない製品になると思います。

さらにその先、5.0のさらに上になっていくにあたって、社会に僕らが求められるものっていうのは、機械に何を任せたらいいのかの判断、そして空いた時間に機械に任せられない仕事をするということだと思います。

その中で、どう自分が価値を生み出していくのかを考えていくのが重要になってくるのではないでしょうか。

今、プログラミング教育が出てきたり、技術科の授業の中でも情報の時間が二倍になったり、センター試験で情報を必須にしましょうみたいな話が出てきたりとかっていうのは、まさにデジタルレイバーを自分のパートナーとして、使えるようにするというような時代が今まさに来ていることの現れでしょう。

その中でRPAは入り口としてすごくいいと思っていて、サーバー側の自動化をするのがAIだとするならば、デスクトップという人々の生産の部分を自動化するのがRPAというわけで。

これらがいずれつながってくのであれば、今デスクトップの中でエクセルを右から左にコピーするのだけの作業を自動化しているのかもしれないですけど、サーバーの部分ともつながっていく。

サーバーの部分とつながるということは隣の人とつながっているというわけじゃないですか。

そんなつながりが、自動化できる部分がどんどん広がっていくというような入り口が、画面上において紐で結び付けたら自動化されるというようなことが実現できるということが、まさにこれから起こっていくようなことじゃないかなって思いますね。

そのなかで、日本人ってやっぱりおもてなしの心とか工夫するっていうのが好きじゃないですか。

今までだといろんな工夫がしたいなと思ってもそれを実現するツールとかそういうのが無かったのかもしれないですけど、それをAIやRPAと組み合わせればできる可能性が増えてきたんですよね。

では一体人間の役目としては何なのか。

それはきっと、どういうことを工夫するかというアイデアをどんどん出して、それをRPAやAIに実現させるというものになってきます。

まあそういうことを一生懸命考えることを厭わない人にとっては、全然仕事は無くならないし、むしろ楽しい時代になるんじゃないかなと思いますね。

逆に、ルーティンワークだけして朝9時に出社して17時の時計見ながらワンパターンのことをしているのが好きだっていう人にとっては、辛い時代になるかもしれない。

だけど、日本人にはそういう人って多くなくて、ああやったらいいのかな、こうやったらいいのかなっていうのを考えながら工夫をする人が多いので、今までは机上の空論だったのかもしれない考えを実現できる可能性が増えるわけなんです。

その道具としてRPAやAIがありますよってことだと思います。

―今後のAIの成長等についてはどのようにお考えでしょうか?

AIって、今でも一つ一つのAIは特定の分野で強いAIだったりするんです。

ですが悲しいかな今、各 AIの機能を全項作業としてつなげれるものがないがために、AIっていいんだけどまだR&Dレベルって話になってしまっているのかなと。

RPAはそこをつなげてくれる役目をしてくれると思うんですよね。

なので、AIとRPAが組み合わされば、ほんとに個別じゃなくて、作業の流れがちゃんとAIの力を発揮していけるような世の中に変わっていくと思うんです。

ということで、RPAは連携させてくという事に関してすごく重要な役割をするんじゃないかなと思いますね。

今はAI自体に学習させていくときにデータのクレンジングだって手作業でやって大変じゃないですか。

それもRPAにしちゃえばデータサイエンスの人はロジックだとかそういうところを考える時間に費やせるということですね。

例えば、コンビニでマーケットの売れ筋を調査する時に、人手でやっていたら、10000店舗あるうちの100店舗だけをサンプリングしてそれも1日1回だけデータを集めてデータを分析を行うじゃないですか。

だけど、それをもしRPAを使って自動でどんどんデータを収集することができたら、全店についてデータ集計できますよね。

なので、一店舗一店舗に対するベストの入荷、出荷量をコントロールするみたいな事が可能になるんですね。

つまり、今は人間とエクセルとちょっとしたシステムだけでは実現しない話でも、RPAが入ってくるとすごいシステムを0から何億円をかけて作らなくても、割とお手軽に実現できるんです。

後は、AIを主体で見たときに、AIがどうなっていくかというと、より細分化されていくのではないのかと思うんです。

そこで起きる悩みは何かっていうと、プラットフォームだけじゃ誰も使わないわということなんです。

その上に、個別のAIを作ってもらってはじめてつかってもらえるわけですよ。

例えば領収書だけを読み解くAIだとか。

どんどんAIって個別化していくじゃないですか。

ただ、このAIを個別化していった先に本当に実用できるかっていうジレンマがあるんですよね。

食べ物の味がわかるのはわかった、人の顔を認識するのはわかった。じゃあこれは何ができるのかっていうジレンマに陥るっていうのがAIの世界でよくあるんですよね。

それをユーザーレベルで解決できるのがRPAだとは思います。

自分でパパっと作れるので、自分の業務の中にAIを入れる、細分化されたAIを組み合わせるってことが事実上RPAの一番得意な分野なわけなんです。

いわゆる自分でAIを使うってことを想定したときに、与えられたAIだけだと解決にならないから、解決できる形にするっていうのはRPAの役立ち方であると思います。

でもあくまでRPAは道具ですから、どういう風にAIを並べるのかっていうのは結局人間が考えるんです。

そういう意味で、僕らは本当に人間がど真ん中だし、人間が道具の使い手にならなければいけないので、ちゃんとした教育が必要だという風には言っていますね。

UiPathの未来像

UiPath

―RPAの将来に向けて、UiPathがどう進化していくか

製品の観点だと、強化していく点っていうのは、クラウド、AI、エンドユーザー開発というほうに商品はどんどん強くなっていきます。

今までお話した通り、エンドユーザー開発はどんどんやったほうがいいっていう視点は少なくともありますし、AIをどんどん組み込んで行ったほうがいいって視点ももちろんあります。

その上で、エンドユーザーの皆様がロボットを開発して、全員が自分の仕事を自動化したときは、それを広範囲に見守る必要があるので、それはクラウドという仕組みが物凄く役立ってくると思うんです。

UiPath社のビジョンというのは2017年ごろから準備されていたもので、今年はAI、来年はエンドユーザー開発って形に移っていくというのが元々のビジョンとしてあるので、これに合わせて製品を開発していくと言う予定になっています。

なので現在UiPath社では、まだプレビュー段階でベータ版なんですけど様々な製品を開発していて 、どれもすごい機能を持っているんです。

例えば、さっきAIの話が出たんですけど、”AI fabric”という製品は、パートナー協議をしている他社のAIをUiPathの開発のアクティビティにそのまま入れられるというもので、こういった機能はUiPathの強みだと思います。

UiPathというツールは国内外ともに強いんです。国内ではほかの企業が強いかもしれないし、国外だけだったら同等の企業があるかもしれないんですけど、これだけ国内国外両方に対応しているRPAベンダーは現時点でいないと思うんですよね。

この両方がAIだけではなく、日本語を前提にしたソリューションは国内のものを、データマイニングとか大規模なスケーリング・スケールアウトとかをイメージしているときは国外のものを、一つのワークフローの中に入れることが出来て、それらが何種類も存在するということなんです。

この、“AI fabric“というのはAIの棚みたいなイメージなんですけど、その中にいろいろな製品が入ってくるので、結果的にAIを個人で使うことが出来るようになるんです。

たくさんの細分化された、けれども強力なAIを組み合わせて強力なワークフローを作るというのが、このような製品によって実現できるようになっていくのではないかと思います。

今僕らが言っているRPAを背景に置いたAIっていうのは、AIを利用する人であって、AIを作る人じゃないんですね。

例えばカメラを作る人はもちろんカメラについての専門知識が必要ですけど、公園に子供と遊びに行くときはもっと手軽なものがいいとか、海に行くときにはもっと防水機能がきいたカメラがいいですよ、みたいな。

そういうのをどんどん棚から降ろしてきてこの時はこれ、この時はあれ、っていう選択を出来る様な環境を作りたいというのが僕らの狙いです。そして、それはAIのすごい知識を持ってる必要は全然ないんですね。

前述のような機能によってもっと普通の人がAIを身近に使えるような環境を作りたいっていうのが、僕らの理想ですね。

”AI Fabric”っていうプラットフォームの上に、数多くのAIやOCR等を持ってきて、このOCRとこのPDFにするみたいな、RPAのパーツを組み合わせることができるというのがRPAの新時代だと思います。

今まででは、デスクトップの中だけでコピペ作業を自動化してるみたいな感じでしたけど、AIが組み合わさることで、サーバーにも必然的につながります。

基本的にサーバーでAIって動くものなので、サーバーにつながるってことはそれがフィードバックされる。

会社全体にもマーケットデータとして使えますし、物によっては社会のマーケットデータとして使えますよね。

そうするとAIのデータとして使えるので、AIをまた育ててくれるじゃないですか。

RPAのいいところは定型が組んでいるので、データのクレンジングが必要ないところです。

RPAから出てくるデータの先をあらかじめ考えておけばですけどね(笑)。

なので、AIのエコシステムの中で、RPAが果たせる役割というのは必ずあると思いますし、RPAの側からみると、そのようなAIとは完全融合していくのではないかと思います。RPAが今、別のステージにあがっているんじゃないかなというのは、開発などと話していてもひしひしと感じますね。

―最後にこれだけは伝えたい、ことはございますか?

僕らはとにかく人が中心だと思っていて、人が必要なくなるという風には全然考えていません。

むしろ今より忙しく色々アイデアを出さなければいけなくなってくると思っています。

とはいえ、日本にとってはすごいチャンスで、今までの国の生産性って労働人口と比例するみたいなところがあったじゃないですか。

でも、これからは労働人口+ロボットを足し合わせた数がその国の生産としてつながってくる。

そうなるとインターネット環境がちゃんと整っている、ある程度の教育レベルがある、みんなが工夫しようというマインドセットをもってる日本っていうのはすごいこれから成長していくチャンスっていうのはあるんじゃないかなっていう期待をしています。

Society 5.0に向けて

如何だっただろうか。

RPAやAIの進化につれ、私たちの働き方のあり方も大きな変化を迫られてくるのかもしれない。

常に人を中心に置き、それでいて技術の進化に貪欲に対応していくUiPathの今後に大きく期待をしたい。

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