RPAフリーランスエンジニア

RPAフリーランスエンジニアとして生きる全ての人へ。転職エージェントCEOが語る、彼らの実情とは。

RPAフリーランスエンジニア

副業解禁。パラレルキャリア。終身雇用崩壊・・・

日本の労働市場は大きく変わってきている。

「一社に勤め上げる」価値観から、「プロジェクト毎にアサインして同時並行で進める」価値観へと大きく舵が切られたのだ。

こうした波は当然、RPA業界にも波及する。

立ち上がりの業界ならではの人手不足に喘ぐRPA導入企業たちは、フリーランスで働くRPAのエンジニアをプロジェクトに参加させるようになってきた。

こうした業界動向を踏まえ、今回はRPAのフリーランスエンジニアとしてどう自分のキャリアを作っていくべきか、考えていきたい。

お話を伺ったのは、RPAフリーランスのジョブマッチングサービスを手がける株式会社Peaceful Morning代表の藤澤専之介氏だ。

Peaceful Morning代表 藤澤専之介氏

※彼が手がけるジョブマッチングサービスはこちら

RPA専門メディア「RPA HACK」では、RPA経験のあるフリーランス・副業の方と一緒にプロジェクトを組み、企業の自動…

RPA開発業を収入源とするフリーランスの方、そしてそれを目指そうとする方に、ぜひ読んでいただきたい。

普及するRPAフリーランスエンジニア

まず、フリーランスという働き方の普及度合いを見ていこう。

                        

ランサーズフリーランス実態調査資料

株式会社ランサーズが行なった調査によれば、全労働人口のうち約17%がフリーランスとして働いている計算になる。

読者の皆さんも、意外と多いなという感覚を持つのではないだろうか。

ただ、これでもアメリカにおけるフリーランス比率よりは低い。

アメリカのフリーランス比率は全労働者の約35%であり、2020年までに2人に1人がフリーランスを行なっているという状態にまで普及していくという。

2000年前半頃から、フリーランスという働き方がかなり一般化していたという状況があることを考えると、日本はちょうどその時期に当たるのだろう。

さて、そうだとするとRPAのフリーランスは果たしてどれくらいいるのか。

これに関しては残念ながら正確な数値が出ていない。

それどころか、世の中にRPAフリーランスが活躍した事例も大々的には出てきていないというのが現実だ。

しかし、今回取材した藤澤氏によれば、よくよく聞いていくと、RPAでフリーランスのエンジニアとして働き、大きな成果をあげている事例があるという。

「RPAフリーランスには、大きく分けて2パターンあると思っています。」

その2パターンとは、以下の2つだ。

1つはSIer出身のRPAフリーランス

つまり、SIerで通常の開発案件に携わっていた人が、RPAのプロジェクトに関わり、要件定義など上流の部分だけではなく、RPAなどの実装や開発を行うようになった、というパターンだ。

そういうタイプの方だと、会社においてなかなか給料が上がらないという悩みを持っていることが多く、別の収入源としてフリーランス的な活動を開始することが多いという。

そしてもう1つは、バックオフィスで事務作業などをやっていたパターンだ。

職場でRPAを覚えたり、派遣会社で事務やっていた人がRPAの研修を受けたりして、数年経って自信がつき、外に活躍の場を求めてフリーランスに転身していくという形だ。

RPAフリーランスへのニーズとは

だが、このようなRPAフリーランスを雇いたいと考えている企業は、果たしてどんな特徴がありどんなニーズを抱えているのだろうか。

面白いことにこの点でもやはり同じように大きく2パターンに分かれると、藤澤氏は語る。

「どういう案件にしても、RPAのプロジェクトだとお客さん側の属性も2パターンに分かれるんです。

それは、お客さんが情シスであるパターンと、現場に入って経理部や人事部の方と一緒にやっていくパターンです。」

やはり、RPAを扱う人がIT人材なのか非IT人材なのかという議論とは切っても切り離せない関係にあるのだろう。

簡単な言葉でまとめてしまえば、情シス開発なのか現場開発なのかで企業の求めるニーズ感が変わってくるということだ。

「情シスと渡り合うためには、SIerにいて広く開発案件に携わっていた人の方が、知識のバックグラウンドが豊富なので、やりあいやすいイメージがありますね。」

「逆に、ユーザー部門とやり取りする場合だと、もともとユーザー部門出身の方の方がやりやすいです。

もともとユーザー部門にいる人がRPAなどで経験を積んできて、情シスと渡り合おうとすると、ある程度勉強が必要になるとは思いますね。」

RPAの開発案件を受注しようと考えるのなら、自分を欲している企業は果たしてどちらのタイプに属するのかをしっかりと見極めた上で、必要ならばスキルアップを行なって営業していくことが大事である。

自分のRPAスキルが最も生かされる形でプロジェクトに参画できることが、フリーランスにとっても企業にとっても良いことだ。

フリーランスを雇う企業側の思考について藤澤氏はこう語る。

「企業側としては結局、自動化対象業務に対する人件費と、ライセンス費用+開発コスト+運用保守コストがどう釣り合うかを判断しているだけです。」

「この時、開発コストとして、内製化するためには現場の人に教育研修をしていかなくてはいけないんで、ここにかけるコストよりも外注して数ヶ月やってもらって、後々内製化するというやり方の方が、コストが低かったり、初速がついたりする傾向はあると思います。」

「だからこそ、開発リソースを外注しようというニーズは僕の感覚だと結構ありますね。」

RPAの仕事を受注するために

さて、ここまでRPAのフリーランスにまつわる動向を見てきた。

しかし、ここで出てくる疑問が1つ。

RPA運用企業としては、大きく2パターンのニーズ感で、RPA開発のアウトソースを考えているという話だが、RPA業界だとフリーランスが仕事を見つけることができないという話をよく聞く。

果たしてこうした需要と供給のミスマッチが起こっているのは何故なのだろうか。

理由はいくつか考えられるだろうが、RPAフリーランスの第一線にいる男は、私たちの質問に対して即答でこう言い放った。

「それはとっても簡単で、仕事をもらおうとしているからです。」

そう。ビジネスは得てして単純な原理で動いているものだ。

つまり、RPAの開発案件を取るための営業努力が足りていないのではないか、と藤澤氏は続ける。

「フリーランスって、自分で営業してマーケして契約事務をやらなくてはいけないので、中小企業の社長とほとんど同じなんですよ。」

「中小企業だったら、何もしなくて仕事が入ってくることなんてありえないことわかりますよね?」

「つまり、仕事が来ないんですという感覚の時点で、フリーランスだとちょっと難しいんです。」

このような状況は、何もRPA業界に限った話ではない。

世の中でフリーランスというと、エンジニア・ライター・デザイナーなどが思い浮かぶが、彼らは皆自らスキルアップを行い、自分の作品を世に公開し、自分だけの強みを作り上げた上で、日々仕事を取りにいっている

仕事を待つことができるのは、一握りの人気層だけだ。

受動的なマインドでは、RPAフリーランスとしてやっていくのが困難な道のりとなってしまうだろう。

もちろん、藤澤氏を始めとしてフリーランスの仕事探しをサポートするサービスはある。

「僕は今フリーランスエージェントとして、プロフェッショナルの方々のスキルを求めている企業を探してきている、つまり、その方の営業担当となっているわけです。」

「世の中が求めているスキルセットがあって、そのスキルを持っている人がいるんだけど、その人が世の中に知られていないから、繋げてあげるのが我々の仕事ですから。」

ただ、そうしたサービスにおんぶに抱っこでは、フリーランスとして大成しない。

仕事をもらうためにするべき努力は2つです。」

「仕事がもらえるスキルがあるんだったら、見つけてもらえるように営業する。」

「見つけてもらってもその仕事ができないのなら、スキルアップするしかない。」

「これはかなり厳しい話に聞こえてしまうし、なかなか恐縮なんですが、事実ではあります。」

フリーランスは楽だとか自由だという言説は多いが、実際はそうではない。

自らのスキルを高め、そのスキルを欲する企業を探し、そうした企業に自分を売り込み、ジョインしたプロジェクトで成果を残し、次の案件を探しにいく。

厳しいようだが、このサイクルを働ける限り回し続けるのがフリーランスの宿命なのだ。

RPAという職種で初めてフリーランス市場に飛び込む方は多いだろうから、こうした気持ちを持って進めていくことを徹底していきたい。

在宅勤務の是非について

フリーランスの働き方を考える時に外せないのがこの議論だろう。

RPA業界においても、専業主婦が行うRPA女子の在宅ワークがNHKのあさイチで紹介されていたことがある。

しかし、企業の業務を自動化するというRPAの特質上、そうした働き方をするのは難しいのではないかという意見がある。

この点について、藤澤氏はこう語る。

「うちの会社でもRPAのリモート開発をフリーランスの人がやっている事例はあります。なので、できないことはないです。」

しかし、よくよく聞くと在宅勤務が難しい業務が浮かび上がってくる。

「結構マニアックな話になるんですが、大規模なRPAプロジェクトがあった時に、コンサルティングファームが入って、その下のSIerが入って、という形になるんですよね。」

「このようなSIerが入っているような開発案件をリモートでやるのは難しいです。クライアントとのやり取りもあるので。」

「ただ、うちでやっている中堅くらいの会社で直接契約を結んで行う場合は、リモートの方が報酬が安くなる、すなわちコストが下がるという話をすると、リモートで良いよという形になったりしますね。」

もちろんこれは唯一絶対の正解というわけではないが、SIerなどが入り大規模に動いているプロジェクトをリモートで行うのが難しいことは想像に難くない。

だからこそ、会社との直接契約で行う案件を見つけるのが良い、と藤澤氏は続ける。

「こうした場合だと、先方がある程度ここ自動化したいんだって話があることが多いですね。」

「とにかく、リモートは小規模の段階での開発案件で多い。準委任契約を取る場合だと、働く時間と場所が設定されてしまうのですが、こっちでこういう納品物を作りますと受けてしまえば、リモートができるので。」

開発におけるフリーランスの働き方は、受託開発と準委任契約に大別される。

前者は成果物さえできていれば働き方を指定されることはないが、後者だと働く場所も時間も設定されることとなる。

こうした契約内容の違いからリモート自体の可否を確認することができるのだ。

「ただ、RPAの場合は、こういう納品をしてほしいといった時に、お客さん側のシステムを使わないといけないことが多いので、そのシステムの要素をうまく取れなかったり、見積もりとは異なる工数がかかってしまったりと、受託型のシステム開発をしづらいという傾向がありますね。なので、準委任契約を取ることが多いような気はします。」

「ただ、MAIAさんのBizRobo!マーケットなど、受託開発形式を取る仕事がないということはないです。」

やはりRPAというソリューションの特質上、なかなか出社をせずに黙々と進めるという形を取るのは難しいのだろう。

だからと言って毎日毎日出社すべし!というわけではないのだが、会社の業務を無駄なく漏れなく自動化するためには、現場やIT部門の人間との意思疎通が不可欠だということの表れだろう。

しかし、これは現状での話だ。

RPA業界は日々拡大して、新たな働き方も日々生まれていると藤澤氏は語る。

「でも日々発見で、こういう働き方があるんだ!というのはよくあって。
RPA業界って出来上がってきている業界なので、まだ働き方のパターンが決まってないんですよね。」

「例えば、派遣会社でRPAプロジェクトに入ると、安い人だと時給2000円くらいですが、高い人だと単月で150万円とか貰っている人もいるので、もらえる金額についても、これくらい幅があるっていうのが現実ですね。」

RPAエンジニアの市場価値はどう決まるのか

働き方から給与に至るまで。

RPA業界という決まった働き方がない業界では、様々な雇用形態が取られていることが分かるだろう。

「RPAフリーランスの働き方は、まさに十人十色になっています。」

「自分の会社だったら色んな働き方を作り出していけるので、早く全部のパターンを見つけたいなと思っています。」

フリーランスの最前線で新たな働き方を追い求める藤澤氏は、こう決意を述べてくれた。

しかし、気になるのはこの差がどうして生まれるのかだろう。

フリーランスとして生計を立てている人だとしたら一円でも多く報酬をもらいたいのが本音なはずだ。

どうしたら自分の市場価値が上がるのか、この質問を藤澤さんにぶつけてみた。

「もちろんこれといった正解はないのですが、その人のキャリアの見せ方だったり、入っているマーケットだったり、それだけで変わってきますね。」

「例えば、RPAエンジニアという見せ方をしないほうが、自分の価値が高くなることもあります。

「RPAエンジニアです!」というより、「経理部の人間です!RPAできます!」と言った方が高い評価を受けた事例もありました。」

RPAとは様々なスキルを組み合わせた技術でもあるかなと思ってて、RPAと何か別のスキルを持っていてそれらを組み合わせられる人の市場価値は高いですね。」

「あとは、いかに開発の上流にいくか、そしてRPAツールや付随領域のテクノロジーに詳しいとかそういう専門性があるかなどはかなり大きいファクターになっていますね。」

普通のWebエンジニアであれば、ある言語をどこまで極めたか、その一点で自分の市場価値が高く評価されることもある。

つまりスペシャリストが好まれるマーケットだと言えるだろう。

一方、RPAは様々なスキルを掛け算することで高い価値を生むジェネラリストを求めるマーケットと言える。

こうしたRPAマーケットの特性を理解しておくことが、自分の市場価値を高める第一歩だ。

エンジニアとして市場価値をあげるには

最後にお伝えするのは、自分の見せ方1つで報酬が変わってくるRPA業界で自分の市場価値を上げる方法だ。

RPA業界は、日々ツールも各個に進化し続け、関連テクノロジーもどんどん発展している稀有な業界だ。

こうした変化の激しい業界で自分の市場価値を高めるより良い方法に関して、藤澤氏はこう語る。

「やはり、RPA業界の一番先頭に立っている人こそ、バリューが高いんじゃないかって思っています。」

業界における最先端を走ること。

言葉にすると簡単だが、どうすればこれを成し遂げられるのか。

藤澤氏は続ける。

「そうなるためには、自分が関わっているクライアントが最先端のことにチャレンジしている会社でなくてはいけないんですよね。ずっと変わらないことをずっとやっている会社で案件をその通りやっていたら、他に置いてかれてしまいます。」

「だからこそ、そういう会社に入ったとしても、経営者を焚き付けて、自分と一緒に新しいことやりましょう!と言えるだけの信頼を獲得する必要があるんですよね。」

「要するに、どの会社にいっても新しいことにチャレンジできるようなポジションを取る必要があるということなんです。そうすれば常にチャレンジができるので、成長することができますからね。」

フリーランスの良いところとして、正社員になる場合と違って、勤務する会社を自由に選べることがあげられる。

こうした利点を使わない手はない。

つまり、自分が仕事をする環境自体が業界最先端であるように仕向けるべきなのだ。

成長する環境にいることで、日々の仕事の中で自然と最先端の技術と経験が身についていき、それが自分の市場価値を高め、より良い環境での案件に繋がる。

こうした正の循環を作ることができるかが鍵なのだ。

さらに、こうした流れが進む中で、RPAフリーランスという言葉の定義自体が変わってくるかもしれないと藤澤氏は語ってくれた。

「RPAエンジニアが何を指すのか、という点も結構幅広いというか。

ただRPAツールが使える人がRPAエンジニアなのか、もっと上流のことをやれる人がRPAエンジニアなのか。

実際、RPAエンジニアって言葉を聞くと、できることが狭そうな気もしちゃうので、その言葉自体ももっと良いものがあると思ってますね。」

「さらに、RPAに携わる人が増えてきているので、その分自分の価値が相対的に下がってしまうという状況がある。

だからこそ、RPAエンジニアという言葉にとらわれず、その次のものをどう見つけるかという話じゃないかと思いますね」

RPAエンジニアを目指す人へ

ここまで、RPAやフリーランスの市場を概観し、その働き方や給与の実情から自分の市場価値を上げる方法までを語ってきた。

最後にこれを読んでいるRPAフリーランス、そしてそれを目指す人々に対して藤澤氏からの言葉を贈る。

「RPAフリーランスの働き方においては、まだ正解という正解が見つかっていません。

しかし、そこでビジネスやっている自分がまだ分かっていないという事は、一般の方はどうやったら食っていけるのかとても不安だと思うんです。」

「でもここで言っておきたいのは、周りの人の否定的な意見に惑わされないで欲しいということです。」

「自分が見てきただけでも、そういうスキルでこれだけ稼げるんだ、こういう仕事ができるんだ、という色んなパターンがあったので、
そんなスキルじゃ稼げないよなんて言ってくる人がいますけど、それに対してはちゃんと調べた?という態度をとって欲しいと思います。」

「そして、自分に自信を持って、自分の価値をあげる努力をしていってください。」

「もし不安がよぎるのなら、私と一緒に探していきましょう。それこそが、この会社をやっている価値ですから。」

変化の激しいこの業界で、フリーランスという働き方を選択した全ての人に寄り添って事業を展開する藤澤専之介氏だからこそ、RPAフリーランスの無限の可能性を知っている。

この記事で紹介したことを参考にしながら、自分の市場価値を上げ、より良い案件にたどり着けるようになって欲しい。

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