UiPathとは

【2019年版】UiPathとは~UiPathの価格や使い方などを徹底解説~

UiPathとは

業務改善の流れの中で強い関心を集めているRPA。

現在あらゆる業界でRPAツールが利用されるようになってきています。

中でもUiPathは、日本及び世界中で多くの導入実績を持ち、様々な業界で活用されています。

本記事では、RPAの1つであるUiPathの特徴、メリット、学習環境など、UiPathに関わるあれこれを解説していきます。

ツール選定中の方や、業務改善においてRPAツールの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

UiPathとは

海外発祥のRPAツール

UiPathは、業務を自動化するロボットを作る、RPAツールの1つです。

提供しているベンダーはアメリカに本社を置くUiPath社で、日本のみならずグローバルに事業を展開しています。

2013年にリリースされ、すでに日本国内だけで800社、世界中で2,500社以上の導入実績があります。

Excel、Word、AccessなどのWindowsデスクトップ上で行うアプリケーションの操作はもちろん、Webアプリケーションやブラウザからのデータ取得を行うスクレイピング動作など、様々なシステムと連携して幅広い操作を自動化できるツールです。

また、ERP(統合機関業務システム)やCRM(顧客関係管理)などの基幹システムにも対応しています。

UiPathは幅広い業務を連携し、自動化できるという特徴があります。

また、ロボットのシナリオを追加・変更したいときは、マウスによるドラッグアンドドロップで操作できる、直感的でわかりやすいUIを持っています。

ロボットのスケジューリングや作業負荷の管理、監査、監視、報告などの業務を集中管理できるので、安全に運用することができます。

【UiPath実際の使用画面】

UiPathの機能と特徴

UiPathは、UiPath StudioUiPath OrchestratorUiPath Robotという3つのアプリケーションから構成されています。

ここでは、これら3つのアプリケーションの機能を詳しく紹介します。

UiPath Studio

業務自動化のロボットを作成するための開発環境です。

UiPathで作業シナリオを作る際、基本的にはプログラミング技術は必要ありません。

UiPathではビジネスにおける数千ものオペレーションに対応しており、ファイルの読み込みやクリック動作、アプリケーションの起動・終了と言ったアクティビティが用意されています。

これらをドラッグアンドドロップで指定し、それらをつなぎ合わせるという直感的な操作で作業フローを記録し、モデル化することができます。

また、レコード機能と呼ばれるユーザー操作を記録する機能を用いて、コンピューター上でユーザーが実際に行った操作をフロー化し、その動きをロボットに再現させることも可能です。

これらのロボットを開発するための開発環境がUiPath Studioであり、2016年の公開以降、年に数回程度の頻度でアップデートが繰り返されています。

Orchestrator

作成したロボットの稼働状況を管理するアプリケーションです。

アクティビティの管理や監視、様々なプロセスのスケジュールと待ち行列(作業処理の順番待ち)を管理でき、レポート作成機能も持っています。

また、リリース管理(本番環境への変更管理)、コラボレーションツール、集中ロギング(包括的なログ管理)、ロールベースアクセス制御(認められたユーザーによるシステムへのアクセス管理)もサポートされています。

さらに、API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)により、社内外の各種アプリケーションと連携させることも可能です。

UiPath Robot

UiPath Robotは、作成したシナリオを実行するためのアプリケーションです。

従業員のデスクトップPC内にインストールし、人が操作することにより動作するロボット「Front Office Robot」と、サーバーで動作し、人による操作が不要なロボット「Back Office Robot」の2つが用意されています。

Front Office Robotは、人とロボットが共同で設計されており、「人間主導型ロボット」と呼ばれています。

一方、Back Office Robotは人の操作が必要ないため、「ロボット主導型ロボット」と呼ばれています。

UiPathのサポート体制

UiPathは日本を最重要拠点としており、日本語によるサポート体制を強化しています。

2018年には日本法人の体制を100名まで拡充し、顧客からの要求に対応できる体制を整えています。

また、UiPath社では、UiPathを利用するための学習環境として以下の4つの学習環境を提供しています。

必要に応じてこれらを利用しましょう。

UiPath Studioガイド

UiPath Studio

UiPath Studio is a tool that can model an organization’s bus…

UiPathの開発環境であるUiPath Studioの開発環境に関するドキュメントです。

プログラミングに関する初歩的な話から、UiPath Studioを利用するための基礎知識を学ぶことができます。

開発中に何かわからないことがあったら、まずはこのUiPath Studioガイドを見てみると良いでしょう。

UiPath Activitiesガイド

UiPath Activities

UiPath Activities are the building blocks of automation proj…

UiPath Studioガイドは開発環境のドキュメントですが、UiPath Studioで開発する際に用いるアクティビティに関するドキュメントはこのUiPath Activitiesガイドで提供されています。

アクティビティは日本語に対応しており、また直感的な操作でアクティビティを配置することができますが、アクティビティは大量にあるので、初めての方は理解にある程度の時間を要すると思います。

アクティビティに関して不明な点が出てきたときはこちらから確認してみましょう。

UiPathアカデミー

UiPathアカデミーは完全無料のオンライン無料学習サービス(Eラーニング)です。難易度によってわかれたコースと資格制度…

上記の2つはいずれもドキュメント形式の学習環境でしたが、UiPathアカデミーでは動画でUiPathについて学ぶことができます。

RPAの研修費用はかなり高価なものが多く、特にフリーランスの方のハードルが高い傾向があったのですが、UiPathからは大量の動画が提供されており、どれも日本語字幕で視聴することができます。

数十時間分もの動画があり、ドキュメントだけでは学べないUiPath開発におけるポイントなども詳しく学ぶことができます。

また、各レッスンごとに確認テストが用意されており、テストで一定の点数を取得しなければ次のレッスンに進めないように設計されています。

レッスンごとの要点をきちんと理解した上で次のレッスンに進めるので、理解の助けになると思います。

UiPath日本語フォーラム

UiPath Community Forum

日本カテゴリーにようこそ。「フォーラム」はユーザー様同士の情報交換の場です。…

UiPath Community Editionの利用者向けにフォーラムも準備されています。

UiPath社では日本語フォーラムも準備されており、UiPath利用時に困った点やバグの報告などが行われています。

開発中に出てきた課題に対し、ネットで解決策が見つからない際は、ここで質問してみると、他の開発者さんが教えてくれるかもしれません。

UiPathの価格~ライセンス体制~

UiPathには、用途の異なる3種類のライセンスが用意されています。

  有料ライセンス

エンタープライズ用

評価版

community edition

費用

有料 無料 無料
対象 エンタープライズ エンタープライズ 個人/その他事業者
利用期限 無し 60日間

なし

有償のライセンスを契約する前に、まずはトライアルライセンスを利用してみましょう。

以下のように、UiPathには有償ライセンスが1種類と無償トライアルライセンスが2種類あります。

有償ライセンス

商用目的で利用できるライセンスです。

買取形式ではなく、年間利用料(サブスクリプション)形式となっています。

有償な分、すべての機能と充実したサポートを受けることができます。

ライセンス料金は販売代理店によって異なりますが、UiPath Studioが30〜60万円程度、UiPath Orchestratorが250万円程度、UiPath Robotが15〜75万円程度となっています。

1業務だけを自動化したい場合には、だいたい数十万円の予算規模と考えてよいでしょう。

エンタープライズ用評価版

すべての機能を試すことができるトライアルライセンスです。

利用期間は60日間に限られており、その後有償ライセンスを契約するか決めることができます。

また、有償ライセンスで提供されているサポートは受けることはできませんが、先ほど紹介したようにフォーラム等の学習環境は利用することができます。

UiPath Community Edition

個人ユーザー、学生、教育機関、非営利団体、一定の条件を満たす小規模事業者であれば、無償で利用できるライセンスです。

管理機能には制限が設けられている他、サポートも受けられません

こちらもエンタープライズ用評価版と同様、フォーラム等の学習環境を利用して学習・開発することになります。

Community Editionを使える小規模事業主の条件

  • ①端末数(物理または仮想マシン)またはユーザー数が250台未満
  • ②年間売り上げが100万ドル未満

この上記の2つの条件を満たせば、Community Editionを最大5台まで利用できます。

また、条件を満たした場合でも、UiPath Orchestrator Community Editionの利用は評価とトレーニングの目的のみとなります。

また、上記の条件を満たしていない組織(エンタープライズ)は、Community Editionを評価とトレーニングの目的でのみ利用できます。

UiPath Community Editionのダウンロード方法について知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

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UIPATHダウンロード方法

UiPathの動作環境

UiPath Studio

UiPath Studioの動作環境は下の図のようになっています。

  最低要件 推奨要件
CPU 1.4GHz 32-bit(x86) Dual Core 1.8GHz 64-bit
メモリ 4 GB 4 GB
.NET Framework 4.6.1  
OS Windows 7                              Windows 7 N                        Windows 7 SP1 Windows 8.1      Windows 8.1N                            Windows10                              Windows 10 N                                    Windows Server 2008 R2                Windows Server 2012 R2                Windows Server 2016                      Windows Server 2019                      Citrix environments  

UiPath Robot

UiPath Robotの動作環境は下の図のようになっています。

  最低要件 推奨要件
CPU 1.4GHz 32-bit(x86) 4×2.4GHz 64-bit(x64)
メモリ 4 GB 8 GB
.NET Framework 4.6.1  
OS Windows 7                              Windows 7 N                        Windows 7 SP1 Windows 8.1      Windows 8.1N                            Windows10                              Windows 10 N                                    Windows Server 2008 R2                Windows Server 2012 R2                Windows Server 2016                      Windows Server 2019                      Citrix environments  

なお、これは2019年6月現在のもので、変更されている可能性があります。

最新情報は公式サイトを参照してください。

UiPathの使い方

基本的にノンプログラミングでの作成

UiPathは、Activityと呼ばれるロボットの動きを、ドラッグ&ドロップで指定し、それをフロー化することでロボットを作成していきます。

学習環境であるUiPath Studioは、中小企業や個人で使用する場合にはCommunity Editionという無償版を利用することができます。

ロボットの開発にプログラミングは必要ありませんが、プログラミングの知識があると開発しやすいと思います。(変数、配列、分岐条件、ループ処理、レラー処理等)

変数の作法や、.NETの機能を活用すればより効率的な処理ができます。

また、自動化処理において、マクロで使われるVB.netの構文も利用することができます。

UiPathは昨年、日本語版に対応した最新バージョンがリリースされました。

これにより、より直感的に自動化処理ができるようになりました。

また、従来のバージョンではアクティビティは「Assign」「Type Into」「Read Range」など英語名が使われていましたが、これも日本語化されました。

一方で、従来のUiPathに慣れている人やプログラミング経験がある人にとって、アクティビティの日本語化は慣れない部分があるかもしれません。

しかし、検索機能を使って「Assi」などと入力すれば、日本語化された「代入」のアクティビティを元の英語名で探すこともできます。

Webブラウザからのデータ取得

ウィザード(対話形式)を使用してWeb上のデータを取得する場合、まずはUiPath Studioで新しいシーケンス(動作の順序)を作成します。

ウィザードを起動すると、データ取得の条件をダイアログで聞いてくるので、それに答えていくだけで準備が完了します。

実行するUiPath Robotはバックグラウンドで機能し、わずかな時間でデータを取得することができます。

アプリケーションとの連携

UiPathは、複数のアプリケーションを連携して操作することができます。

例えば、Excel、Word、PDF、メールなどのアプリケーションを同時に機能させ、データを処理することが可能です。

また、ERPやレガシーシステム(古くなったコンピューターシステム)との連携も可能です。

UiPathのメリット

無料ですぐに始められる

UiPathは、無料ですぐに試すことができます

無料のCommunity Editionや60日間無料で試せるエンタープライズ用評価版をダウンロードし、すぐに始められます。

環境の準備も特殊なものは必要なく、すぐに導入することができます。

使いやすいUI設計

UiPathは豊富なオペレーションに対応したアクティビティを用意しており、簡単にワークフローを構築することができます。

プログラミングの技術は必要なく、直感的な操作で簡単にシナリオを作成することができます。

また、他のRPAツールではカバーできない複雑な手順を自動化できるオープンな機能も持っています。

さらに、チームでリアルタイムに共同作業を行えるように設計されており、作業場所に関係なく、複数の担当者がいつでも同時にデータにアクセスすることも可能になっています。

多くのアプリに対応と拡張性

SalesforceやSAPなどの業務アプリ、ホストコンピューターのターミナルで動作するアプリなどの多様なアプリに対応しています。

これにより、UiPathは、幅広い環境の自動化に対応することができます。

さらに様々なブラウザへの対応、AIとの連携など、高い拡張性を持っています。

スケーラビリティ

UiPathは小規模で使い始め、その後徐々に規模を拡大することが容易です。

利用者が数人という小規模な段階ではCommunity Editionという無料のライセンスを利用し、台数が増えてきたら有償ライセンスに移行することができます。

1台から低コストで導入できるほか、Orchestratorを使えば数十から数百台のロボットも一元管理できるので、小規模な環境でも大規模な環境でも利用しやすくなっています。

ーサポートが充実

日本法人があり、日本でのサポートも受けられます。

もちろん全て日本語です。

また、後述するとおり、動画やフォーラムなどの利用により、自学するためのサービスも充実しています。

UiPathの導入事例

現在、ワールドワイドで非常に幅広い業界でUiPathが導入されています。

日本国内でも、金融機関や広告代理店、メーカーをはじめ、製造、情報、サービス、商社、官公庁、自治体、教育など、様々な業界でRPAを導入されています。

ここではUiPathの導入実績を3つ紹介します。

朝日プロマネジメント株式会社

アサヒグループのニュースリリースはこちら。アサヒビール・アサヒ飲料・アサヒフードアンドヘルスケア・和光堂・天野実業などの…

朝日プロマネジメント株式会社は、アサヒグループの経営共通基盤となる経理財務や情報システム等の機能を担う会社です。

競争が激化する食品・飲料品ビジネスの中で、アサヒグループも創造性に富んだ新製品の開発と社内外のデータを基にした戦略策定が経営課題となっていました。

同グループでは、クリエイティブな作業である「コア業務」とデータ加工などの定型作業である「ノン・コア業務」とに分類し、ノン・コア業務の極小化を模索していました。

その手段として、同グループはRPA導入プロジェクトを立てました。

製品選定にあたっては、全世界的に導入実績が豊富であること、ライセンス体系がシンプルでコストの見通しが立てやすいことから、UiPathを導入しました。

削減効果は、2019年5月時点で年間26,100時間になると試算されています。

また、多忙な時期に業務時間を削減し、高付加価値の業務に時間を充当できることは、定量的な効果以上のものが得られたといいます。

株式会社RICOH

リコーソリューション・商品サイト

リコージャパン株式会社(社長執行役員:松石秀隆)は、間接業務の効率化と人材の有効活用に向けて、RPA(ロボティックプロセ…

株式会社RICOHは、世界中でオフィス製品を主とした様々な製品を販売しているグローバルカンパニーです。

同社は膨大な仕事による負荷や正確性を求められる作業によるストレスなどから従業員を解放するために、RPAによる業務プロセス改革を行ないました。

同社はツール選定においては、グローバル対応、現場社員でも使用できるユーザーインターフェース、そしてスケーラビリティの観点からUiPathを選びました。

約1年間で国内外23社に展開され、国内だけで60プロセスに適用され、運用から約1年間という短い期間ですでに年間16,000時間の工数が削減されていると試算されています。

ビーウィズ株式会社

ビーウィズ株式会社(以下、ビーウィズ)は、「洞察を通じた社会への貢献」を事業理念とし、コールセンターサービスおよびBPO…

ビーウィズ株式会社は、コールセンターサービスとBPOサービスを提供する会社です。

労働人口の減少やテクノロジーの進化の流れを受け、昨年6月にRPAやAI-OCRを専門とする部署を設置しました。

より価値のあるBPOサービス提供のためにRPAに注目した同社は、汎用性と使いやすさの観点からUiPathの導入を決めました。

受託業務においては、年間200時間の削減と見落としによるミスの防止、ファイルの重複の防止に成功しました。

また、請求書ファイル作成業務の自動化においては、一部Excelマクロも組み合わせ、年間360時間が削減されました。

まとめ

この記事では、UiPathとは何か、ツールの特徴やメリットなど、UiPathに関わる基礎知識を網羅的に解説してきました。

この記事を読んだ方は、UiPathに関する基礎知識が身についているはずです。

また、記事内で導入費用について言及しましたが、RPAツールの導入にはある程度の金額がかかります。

最大限にその効果を得るために、最適なRPAツールは何か、またどういったプランを使うのがいいか、きちんと考えることが大切です。

UiPathの導入を検討する際には、導入効果を検証した上で慎重に決断をしましょう。

また、実際にUiPath社への取材も行いましたので、興味がある方はこちらの記事も参考にしてみるといいでしょう。

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