現在、日本では企業の長時間労働を是正する「働き方改革」と呼ばれる動きが活発になっています。
しかし、現状では個人の仕事量は削減されないにも関わらず会社内での長時間勤務を禁止されているため、残業代無しで業務をこなしている状況になっています。
そこで、今後必要となってくるのは業務効率を向上させるということです。
技術進化の速度はすさまじく、多くの業務をソリュ―ジョンの力で効率化することが可能となりました。
今回、紹介していくのはその中でOCRと呼ばれるものです。
各OCRソフトを比較してその特徴をまとめていきたいと思います。
AI-OCRとは
OCRとはOptical Character Recognition(光学的文字認識)の略で、手書きや印刷された文字の画像を読み取ってコンピューターで利用可能なデジタルの文字コードの列に変換する技術のことです。
つまり、紙媒体で書かれた情報をデジタル化してくれるツールということですね。
文字情報をデジタルの情報に変換することで、ExcelやWordなどのソフトで編集できるようになります。
OCRをRPAと組み合わせることで、OCRで読み取った情報をデータ化しその後のメール送信や帳簿記入をRPAが行うといったように、情報のデータ化から始まる一連の業務を完全に自動化することができます。
より、OCRの技術について詳しく知りたいという方は以下の記事を参考にしてみてください。
現在、業務改善の手段としてRPAが注目を集めています。 そのRPAとともに最近大きな注目を浴びているのがOCRと呼ばれる技術です。 OCRと言う単語はよく聞くものの、実際どのようなものなのかと言うことをしっかりと認識している人[…]
OCRソフトウェアの選定ポイント
では、たくさんあるOCRソフトを選ぶ中で注目すべき点をいくつか挙げて行きたいと思います。
読み取り精度
OCRソフトは製品によって読み取り精度が異なります。
購入したソフトをいざ使ってみたら全然文字を読み取らない!みたいな事態になったら投資したお金がもったいないですよね。
機種によっては英語の読み取りが苦手というように、言語によって読み取り精度が異なることもあります。
きちんとした各機種の特徴を理解し、選定していく必要があります。
また、無料版を提供しているOCRソフトならそれを実際に使ってみることも一つの判断基準になります。
読み取り言語
OCRソフトによっては、特定の言語にしか対応していないものもあります。
そのため、必要な言語に対応したOCRソフトかどうかをしっかりと確認することが大切です。
選定する際での基本的な考えとして、外国語に対応している日本製のOCRソフトと海外製のOCRソフトでは、海外製のOCRソフトの方が精度が高いものが多いです。
逆に、日本語の読み取り性能という点では日本製のOCRソフトの方が優れています。
このように、ソフトを提供している企業がどこの国の企業であるかという点も判断材料として有効です。
必要とする機能で選ぶ
OCRソフトの中には、スタンダードモデル、プロフェッショナルモデルといったように同じ種類のソフトでも組み込まれている機能が異なっていることがあります。
価格が安いからという理由だけでソフトを購入してしまうと必要とする機能が含まれておらず、全く使い物にならないということも考えられます。
そのため、まずOCRソフトを使う上でどの機能が必須であるかを明確にしておく必要があります。
これから紹介するOCRツールをまとめると以下のようになります。
ソフト名 | 提供会社 | 言語 | 価格 | 無料版 | 特徴 |
読取革命ver15 | Panasonic | 日本語ベース | 約1万円 | あり |
読取制度の高さ Macも使用可 |
本格読取5 | ソースネクスト | 日本語ベース | 約3000円 | なし |
高度な文字認識 非常に安価 |
e.Typist v.15.0シリーズ | メディアドライブ | 日本語ベース |
約15000円(58ヶ国語対応) 約8000円(日・英対応) |
あり |
豊富な種類 読取制度の高さ |
Readiris Pro14 | Logo Vista | 外国語ベース | 約60000円 | あり |
外国語に強い やや高価 |
OMNIPAGE ultimate | ニュアンスコミュニケーションズ | 外国語ベース |
約60000円 |
あり |
外国語に強い やや高価 |
FineReader14 | ABBYY | 外国語ベース |
約20000円(スタンダード版) 約40000円(コーポレート版) |
あり |
外国語に強い PDF編集機能 Mac利用可 |
Tegaki | Cogent Labs | ‐ | 要問合せ | あり(要問合せ) |
AI-OCR 認識制度の高さ |
DX suite | AI inside | ‐ | 要問合せ | あり(ハンズオンセミナー参加必須) |
AI-OCR キータッチ最適化による扱いやすさ |
AIスキャンロボ | ネットスマイル | ‐ | 要問合せ | なし |
AI-OCR テンプレート自動識別機能 |
次に、個人から使用できるOCRと法人向けのOCRソフトを以下にまとめましたので、自分がどんなOCRソフトを求めているのかチェックしてみましょう。

OCRソフト徹底比較【個人利用から~】
読取革命 ver.15
読取革命はPanasonicが提供しているOCRソフトです。
【読取革命 ver.15】
特徴
このOCRソフトは印刷状態の悪い文字の認識が強化されるなど、読み取り精度が高いことが大きな特徴になっています。
含まれている機能としては、
- PDF変換ソフトの「簡単!PDF変換」
- ファイル変換ソフトの「簡単!PDF for Office」
- 指定したフォルダにファイルが追加されると自動で文字認識する「ファイルウォッチャー」
などがあります。
対応言語
対応言語は日本語、英語、ギリシャ語の一部です。しかし、前述したように英語の読み取り性能は外国産のOCRソフトの方が優れています。
読み取り可能文字数
読み取り可能な文字数は、英字、数字、ひらがな、カタカナ、JIS記号168文字、ギリシャ文字32文字、JIS第一水準漢字、JIS第二水準漢字の計6800文字です。
対応OS
対応するOSはWindowsだけですが、機能限定版である読取革命 Lite for Macも同梱されており、Macでも使える環境はあります。
価格
価格も1万円弱と、機能に対して非常に手の伸ばしやすくなっている点もオススメできるポイントです。
このOCRソフトは多くの機能が備わっている上、価格も高くないため非常にコストパフォーマンスが良い製品です。
そのため、「たくさんOCRソフトがあるけど、結局どのOCRソフトがいいの?」と聞かれたら読取革命と言えます。
機能や価格に対して特別なこだわりはないけどコスパ重視!という方にはオススメです。
体験版もあるため、興味のある方は利用してみて下さい。
詳しい性能や口コミは以下のリンクから参照して下さい。
Panasonic 読取革命 公式サイト
パナソニックの高精度OCRソフト「読取革命Ver.15」が新発売!紙文書やPDFを文字認識(OCR処理)して、編集可能な…
本格読取5
本格読取5はソースネクストが提供しているOCRソフトです。
特徴
このOCRソフトは読み込んだ画像をExcelやWordに変換するソフトであり、紙の資料を手軽に整理することができます。
資料に表などがあった場合でも、自動で認識して変換してくれます。
またパナソニック製の高精度OCRエンジンを搭載しており、文字認識機能の高さが特徴です。
本格読取5には、
- 画面上の文字を囲むだけでテキスト化できる「瞬間テキスト」
- 名刺をスキャナで取り込んで自動でデータ化する「本格読取おまかせ名刺管理3」
といった機能も含まれています。
しかし、PDF出力はできない仕様となっているため、注意が必要です。
対応言語
対応言語は日本語のみとなっているため、外国語を利用する方は別のソフトをご利用ください。
対応OS
対応OSは、読取革命と同じくWindowsのみとなっています。
価格
本格読取5は価格が3000円程度と非常に安いのが特徴です。
こちらのOCRソフトは価格が安価な分、PDF出力ができないなど一部機能が制限されてしまいます。
そのため、OCRソフトを利用するにあたってとにかく機能よりも価格重視!という方には非常にオススメできます。
ソースネクスト 本格読取5 公式サイト
e.Typist v.15.0シリーズ
e.Typist v.15.0シリーズはメディアドライブが提供しているOCRソフトです。
特徴
このOCRソフトは、斜体文字やつぶれ文字に対応するなど認識エンジンを強化したため認識精度がとても高いです。
また、電子書籍や外部クラウドサービスとの連携を強化し機能を向上させました。
e.Typist v.15.0シリーズには日本語と英語のみに対応したものと、58ヶ国語に対応したものがあり、外国語を利用する機会が多い方は58ヶ国語の方をおすすめします。
また、e.Typistには
- 無料体験版のe.Typist one体験版
- 30日540円〜で利用できるe.Typist one
- 5日間無料でe.Typist v.15.0を利用できる体験版
など体験版が豊富にあり、初心者でも手が出しやすくなっています。
対応言語
58ヶ国語対応の方は、英語などの欧州言語、日本語や韓国語や中国語などのアジア言語などで、かなり幅広いです。
読み取り可能文字数
読み取り可能な文字数は、ひらがな、カタカナ、アルファベット、数字、記号、JIS第一水準漢字、JIS第二水準漢字など計6700字であり、読取革命に匹敵しています。
対応OS
対応OSはWindowsのみとなっているため、Macをご利用の方は注意してください。
価格
価格はAmazonではe.Typist v.15.0(58ヶ国対応)が約15000円、e.Typist NEO v.15.0(日/英対応)が約8000円となっています。
e.Typist v.15.0は外国語に強いOCRソフトの中では価格が非常に安いのが特徴です。
そのため、主に外国語をメインで利用しているが、価格は抑えたいという方には非常にオススメできます。
Amazonと公式サイトで値段が異なっているため興味のある方は確認して下さい。
メディアドライブ 公式サイト
書類の整理に時間を取られていませんか?文字認識・OCRソフト e.Typist はスキャンした紙書類に検索キーワードをつ…
Readiris Pro14
Readiris Pro14は、LogoVistaが提供しているOCRソフトです。
【Readiris Pro14】
特徴
このOCRソフトの最大の特徴は外国産であるため、外国語に非常に強いという点にあります。
そのため、主に外国語の文書を利用する機会が多いという方には非常におすすめです。
また、最も頻繁に利用している機能を一つのボタンで使用できる「スマートタスク」と呼ばれる機能を搭載しているのも魅力です。
更に、紙文書だけでなく画像の認識も可能であり、海外から非常に高い評価を受けています。
対応言語
日本語、韓国語などの15のアジア言語をはじめ、英語や中欧、バルト海諸国の言語やギリシャ語など、ヨーロッパの全ての言語を含み、更にアラビア言語も含むため、合計130以上にも及びます。
対応OS
対応OSはWindowsに対応している製品とMacに対応している製品があるため、自分にあった製品をご利用ください。
価格
価格は、Amazonで約60000円と少し高めに設定されています。
このOCRソフトは外国語に幅広く対応しているだけでなく、Macを利用しているという方でも使えるという点が魅力です。
そのため、Mac利用者でかつ外国語をメインで利用している方に非常にオススメできます。
公式のサイトではパッケージ版とダウンロード版とあり、それぞれ価格が異なっているため、詳しくは以下のサイトからご確認ください。
LogoVista 公式サイト
翻訳ソフトはロゴヴィスタ株式会社。高精度翻訳ソフト「LogoVista」シリーズ及び「コリャ英和!」シリーズを紹介。英語…
OMNIPAGE ultimate
OMNIPAGE ultimateは、ニュアンスコミュニケーションズが提供しているOCRソフトです。
【OMNIPAGE ultimate 紹介動画】
特徴
こちらのソフトも外国産であり、外国語には非常に強いです。
そのため、翻訳機能を主として使う方にはおすすめできます。
OMNIPAGE ultimateは最近OCRエンジンが改良され、より優れた精度での読み取りが可能になりました。
また、デジタルカメラやiPhoneでも読み取りが可能なのも大きな特徴です。
更に強力な統合機能を有しており、変換されたファイルを自動的に定義された送信先に送信することができます。
対応言語
対応言語は日本語、韓国語、中国語などのアジア言語からラテン文字、キリル文字、ギリシャ文字などを使用する言語まで幅広く、計120以上の言語に対応しています。
しかし、日本語の認識精度はあまり良くないので、日本語もよく利用する方は別のソフトを利用することをおすすめします。
対応OS
しかし、Readiris pro14とは違い、対応OSはWindowsのみとなっているため、Macを利用している方は注意して下さい。
価格
価格はReadiris pro14と同じく約60000円と少し高めになっています。
OMNIPAGE ultimateには、今までのOCRのような体験版はありません。
しかし、15日間限定で無料で利用できるトライアルプランがあるため、興味を持った方は以下のURLから公式ホームページで確認してみてください。
OMNIPAGE ultimate 公式サイト
紙の書類、PDF、そして画像を、便利なデジタルファイルに変換して生産性を最大化…
FineReader14
FineReader14は、ABBYYが提供しているOCRソフトです。
【FineReader14の使用画面】
特徴
このOCRソフトは紙文書や画像だけではなく、PDFファイルも読み取って変換することができます。
また、最近新機能としてPDF編集機能を追加し、PDF文書のテキスト編集や画像の配置変換などが可能になりました。
更に同一文書を異なるバージョン間で比較でき、その差異は数秒で検出され強調して表示されます。
比較はファイルが異なる2つの文書間でも可能であるため、テキストを1行ごとに確認する必要がなくなりました。
比較機能の対応言語も35ヶ国語と幅広いのも強みです。
操作画面もシンプルにされた上、無料体験版もあるため、初心者でも導入しやすくなっています。
対応言語
対応言語は日本語、英語、中国語を始めベトナム語やタイ語などの東南アジア言語にも対応しており、計192語に及びます。
対応OS
FineReader14の対応OSはWindowsのみとなっています。
しかし、Mac用にFineReader Pro for Macが提供されているため、Macを利用している方はそちらをご確認ください。
価格
価格は、スタンダード版で20000円、コーポレート版で40000円となっています。
スタンダード版とコーポレート版で含まれる機能が異なっているため、興味を持った方は以下の公式サイトからご確認ください。
FineReader14 公式サイト
また、FineReader Pro for Macの公式サイトはこちらです。
OCRソフト徹底比較【法人向け】
続いて、法人向けのOCRソフトを3つ紹介します。
Tegaki
TegakiはCogent Labsが提供しているOCRソフトです。
特徴
Tegakiが上記のOCRソフトと大きく異なっている点は、AI機能を搭載したAI-OCRであるということです。
そのため、機械学習が可能です。
Tegakiはその名の通り、手書き書類をスキャンして取り込むことに特化していることが特徴です。
そのため、アンケートや医療機関での問診票などの読み取りに適しています。
認識率も99.2%とかなり精度が高いです。
更にデータを処理しつつ同時に学習もするため、継続的に認識精度も向上するのも特徴です。
また、チェックボックスや囲い文字などを1つのサービスで認識することができるため、OCRの使い分けをする必要がなく、非常に利便性が高いです。
価格
導入費用に関しては非公開となっています。
体験版
Tegakiは無料トライアルが可能なため、まずは1度問い合わせてみることをおすすめします。
導入事例
・株式会社FABRIC TOKYO
株式会社FABRIC TOKYOは在庫やレジを持たず、オーダーメイドのスーツやシャツを扱う革新的な会社です。
FABRIC TOKYOでは、Tegakiを導入するまで手書きでメモされた採寸データをエクセルに約15分かけて入力していました。
しかし、Tegakiを導入してからは帳票をスキャンするのみになり、1回あたりの業務時間はわずか2分にまで短縮され、月全体では180時間の業務削減につながりました。
・株式会社カクイックス
株式会社カクイックスは、病院や施設向けのシーツや寝具を提供している会社です。
2016年からは入院患者向けサービスに注力した結果、事業拡大に伴い手書きの申込書が増えました。
そこでTegakiを導入した結果、1施設あたり20〜30枚の申込書をわずか3分半で処理できるようになり、申込書類の入力作業を22.2%削減し、業務の効率化に成功しました。
この他にも
・みずほフィナンシャルグループ
・日本たばこ産業株式会社
・野村ホールディングス株式会社
など、多くの企業が導入しています。
Tegakiは、申込書類やアンケートなど手書き書類を多く扱う企業に非常にオススメできるOCRソフトです。
関心を持った方は、以下の公式サイトをご覧下さい。
Tegaki 公式サイト
AI(人工知能)を活用し、手書き・活字を高精度で認識しデータ化する日本語入力OCR 「Tegaki」。各種申込書や診断書…
DX suite
DX suiteはAI insideが提供しているOCRソフトです。
【DX suiteの紹介動画】
特徴
DX suiteはTegakiと同様にAIを搭載したAI-OCRであることが特徴です。
DX suiteは、AIを搭載したことで事前学習なしで文字のつなぎ目や切れ目を認識することが可能になりました。
また、同時アクセスが可能なため大規模な処理が必要な場合にも柔軟に対応できます。
更に従来のOCRとは違い高度な知識は不要であり、同じフォーマットであれば1度読み取り範囲を指定すればAIが自動で何枚も認識することができます。
最適化されたキータッチのみで作業を行うことができ、扱いやすさも兼ね備えています。
価格
DX suiteも価格は非公開となっています。
体験版
AI insideではハンズオンセミナーを実施しており、DX suiteを実際に体験できる機会が設けられています。
ハンズオンセミナーは事前申込制となっているため、導入を検討されている方は是非申し込んでみてください。
導入事例
・株式会社パソナグループ
株式会社パソナグループは、総合人材サービスをメインとした事業を展開しています。
パソナグループは新卒採用の際の筆記試験や面談のコメント入力など、人の手でデータ化を行う業務が多くあり、筆記試験の採点で1回あたり3〜4時間かかっていました。
しかし、DX suiteを導入した結果、1回あたりの時間が15〜30分程度に削減され、残業削減にもつながりました。
・株式会社アイケイ
株式会社アイケイは、化粧品や食品などを店舗や通信販売など様々な販売先を通じて販売する事業を展開しています。
アイケイでは、顧客からの注文の多くがファックスで受注されており、DX suiteの導入前まではその内容を手動で入力しており、1日がかりの作業となっていました。
しかし、DX suiteを導入することでその作業が約半分にまで圧縮され、更に社内でも業務を改善していこうとする空気が生まれるようになりました。
この他にも
・三菱地所株式会社
・株式会社NTTビジネスアソシエ西日本
・一般財団法人 労務行政研究所
など、多くの企業が導入しています。
このOCRソフトはここで紹介している法人向けの3つのOCRソフトの中でも、特に高度な知識は不要であり利用しやすいため、IT知識に不安があるならば非常にオススメできます。
興味を持った方は以下の公式サイトから詳細をご確認ください。
AIスキャンロボ
AIスキャンロボは株式会社ネットスマイルが提供しているOCRソフトです。
【AIスキャンロボ紹介動画】
特徴
AIスキャンロボもAIエンジンを搭載したAI-OCRです。
AIスキャンロボは従来のOCRとは異なり、読み取り範囲を確定するために座標を固定する必要がなく、AIが自動で認識する「オートセグメーション機能」を搭載している点が大きな特徴です。
そのため、従来のOCRでは1時間ほどかかっていたテンプレート作成をAIスキャンロボを利用することで2〜3分ほどで作成することができます。
また、複数ページの読み取りもAIが自動で認識可能であり、RPAツールとの連携も容易です。
更に、多数の異なるフォーマットの帳票を一度にスキャンするだけで自動的に最適なテンプレートが選ばれる「テンプレート自動識別機能」もあります。
これにより、どのテンプレートを使用するかを考える必要がなくなるため、非常に効率的です。
価格
AIスキャンロボも価格は非公開となっています。
無料相談フォームから連絡すると、ネットスマイルの方から見積もりの連絡が来るので、気になる方は1度問い合わせてみて下さい。
体験版
公式サイトでは無料トライアルは提供されていません。
そのため、導入段階でネットスマイルの担当者の方と綿密に相談し、AIスキャンロボの活用の構想を練っておく必要があります。
導入事例
・三菱食品株式会社
三菱食品株式会社は、食品の流通を担う卸売会社です。
三菱食品は何千ものメーカーから仕入れを行なっているのですが、システム化されていないメーカーからの明細は人の手で行う必要がありました。
そこで専門的な知識を必要としなくても定義を作ることができ、誰でも使うことのできるAIスキャンロボの導入を決定し、結果として250〜300時間の業務削減を見込めるようになりました。
その他にも
・株式会社三菱総合研究所
・東京大学
・日揮株式会社
・カルビー株式会社
など、多くの企業が導入しています。
詳細は以下の公式サイトからご確認ください。
無料で使える!OCRフリーソフト
Online OCR
Online OCRは無料で使えるOCRソフトになります。
日本語をはじめ、英語や中国語など46ヶ国の言語に対応しています。
現在のところ、すべての機能が無料で使用でき、使用する際には簡単な登録を行うことで開始できますが、登録がなしでもおおよその機能を使うことが可能です。
ただし、サイトの表記が英語なため英語が苦手という方は、chrome上で翻訳して使用するとよいでしょう。
無料登録を行った場合は、以下の形式で200MBまで読み込むことが可能となります。
- TIF/TIFF
- JPEG/JPG
- BMP
- PCX
- PNG
- GIF
- ZIP(上記形式を含んだもの)
そして、出力を行う場合は以下の形式で可能となります。
- Adobe PDF
- Microsoft Excel 97-2003 (xls)
- Microsoft Excel (xlsx)
- Microsoft Word 97-2003 (doc)
- Microsoft Word (docx)
- RTF ドキュメント (rtf)
- プレーンテキスト (txt)
Free Online OCR service allows you to convert PDF document t…
OCRが救う労働環境
OCRはRPAと同様、今まで人が行っていた単調な業務を削減するために非常に有効なものです。
また、RPAと一緒に使用することで多くの業務を削減することもできます。
OCRを活用することで業務を効率化できるだけでなく、社内の雰囲気も改善することも期待できます。
今回の記事を参考にして、現在の業務の課題を洗い出しその改善に有効なOCRを利用してみることをおすすめします。
また、今回はOCRについてご紹介しましたが、RPAについても詳しく知りたいという方は、こちらを参考にしてください。
少子高齢化による人員不足により職場の生産性アップが叫ばれる現代、満を持して現れた業務自動化ツール「RPA」。 RPA導入の波は、大企業だけではなく中小企業にも広がっており、21世紀の働き方を大きく変えることになるでしょう。 我[…]