RPAの歴史

現在のRPAができるまで~RPAの歴史に迫る~

RPAの歴史

年々市場規模を拡大していくRPA。

矢野経済研究所が発表したレポートによると、国内RPA市場規模は、

2018年度には2017度比134.8%増の418億円
2022年度には2017年度比で約4.5倍となる802億7千万円

にまで拡大すると予測されています。

このように急速に成長するRPAですが、「RPA」とは実際にいつ頃登場し、どこに起源を持つものなのでしょうか。

そしてどのようにして現在の段階にまで至り、今後はどのように進化していくのでしょうか。

これらの問いの答えを得るには、

「RPAの歴史」

に目を向ける必要があると考えます。

本記事では1950年代にまで遡り、RPAの軌跡を一歩一歩辿っていくことで、RPAが開発された経緯や普及した理由、そして未来のRPAに期待されることを紐解いていきます。

その前に、そもそもRPAとは?という方はこちらを参考にしてください。

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RPAとはの写真

RPAの歴史とは

RPAの原点~1950年代~

RPA開発の第一歩となったのが1959年の「機械学習」(ML: Machine Learning) の登場です。

機械学習とは、コンピューターが大量のデータから反復的に学習し、そこに潜むパターンを自ら見つけ出すことを指します。

機械学習の開発によりコンピューターは以前に増して複雑な機能を備えるようになり、翻訳や要約など、言語に基づく高度な作業を実行するプログラムの作成も可能となりました。

しかし、コンピューターが人間の言語を処理するには限界があり、それがやがて「自然言語処理」(NLP)の開発につながります。

RPAの原点~1960年代~

自然言語処理(NLP:Natural Language Processing) の主な目的は、コンピューターが人間の言語をより正確に理解し、処理できるようにすることでした。

コンピューターは人間と同じように自然言語を理解しているわけではなく、例えば人の発言の「行間を読む」ことはできません。

そのため、自然言語処理は単に形態素解析、構文解析を行うのではなく、意味解析や文脈解析といった、より高次元な判断を的確に行うことを目指しました。

機械学習と自然言語処理の両方の側面は今日のRPAに見ることができ、今後もRPAが成長するにつれ、これら2つの技術がさらに進化し、RPAに組み込まれていくことが予想されます。

RPAの原点~1990年代~

1990年代に突入すると、コンピューター、ソフトウェアプログラム、およびロボットプラットフォームが、企業にとって運用コストを削減させ、かつ作業効率を向上させる最先端の技術として登場し始めました。

中でも、RPA開発において、最も重要であった1990年代の3つの技術的進歩を紹介します。

1.スクリーンスクレーピング Screen Scraping

大量のデータや文章をスキャンして、重要な用語や整数、分析結果を抽出する能力を指します。スクリーンスクレーピングは今日のRPAの主要な機能と言えます。

2.ワークフロー自動化ツール Workflow Automation Tools

「ワークフローの自動化」という言葉の起源は、1920年ごろの工業化にまで遡りますが、頻繁に使用されるようになったのは1990年ごろからでした。

ワークフロー自動化ソフトウェアは、例として、「顧客の連絡先情報、請求金額、受注品目などの特定の情報をピックアップし、それらを会社のデータベースに移行して、担当の従業員に通知する」という一連の受注処理を行いました。

3.人工知能 Artificial Intelligence

人工知能とは、通常は人間の介入と知能を必要とする作業を実行するコンピューターシステム能力のことです。

AIは予算案の作成や不正検出など、以前は人間の判断力や意思決定能力に大きく依存していた作業もこなすことができます。

スクリーンスクレーピング、ワークフロー自動化ツール、人工知能。

これら3つの技術的進歩がのちに登場するRPAを構成しました。

RPAの登場

「RPA」という用語が正式に登場したのは2000年代初めと言われています。RPAはこれまで紹介してきた技術によって構成されていますが、それらを統合し、新しいレベルへ引き上げていったことで、大きな注目を集めました。

RPAの特筆すべきところは、単に進化した機能を備えているということではなく、誰もが使いやすい「ユーザーフレンドリー」なものとなっていることです。

例えば、スクリーンスクレーピングの場合、ユーザーには専門的なコーディングの知識が求められます。

一方、RPAの場合、ユーザーは高度なプログラミング知識を持ち合わせていなくても、ドラッグ・アンド・ドロップ機能を使用して対象業務の自動化プロセスを自ら作ることができるのです。

RPAの扱いやすさと進化した機能が、単純な自動化をこなす以前のプラットフォームとRPAを差別化した大きな部分と言えるでしょう。

あらゆる業界の企業は、主に自社のバックオフィス業務にRPAを導入させることにより、生産性の向上、ミスの削減、労働時間・人件費の節約、就労環境の改善、などに成功しました。

RPAの将来

現在のRPAは単純なスクリーンスクレーピングの時代から大きな進歩を遂げ、その優れた機能と使いやすさで現代社会における企業活動のあり方を大きく変革してきました。

業界アナリストは、今後RPAをさらに高度な技術と組み合わせていくことで、あらゆる業界で幅広く導入されるようになると予測しています。

例えば、コグニティブコンピューティングと組み合わせることで、RPAは過去の経験に基づいて自らのパフォーマンスを向上させ、ビジネスプロセスにおける予期しないエラーや例外に今よりも的確に対処できるようになると言われます。

また、RPAとは歴史的な観点から切っても切り離せないAI。 これまでRPAとAIが統合することによって、高度で複雑な機能が出現してきました。

今後もRPAとAIの連携が強化されていくことで、いずれRPAはクラス3・CA (Cognitive Automation) のレベルに到達すると予測されます。

クラス3では高度な自律化が可能となり、RPAはプロセスの分析や改善、意思決定、自然言語理解までも担うようになると言われています。

こうしてさらなる発展を遂げることで、現段階では主にバックオフィス業務で適用されているRPAは、フロントオフィスの業務にも進出すると期待されます。

フロントオフィスに進出するということは、顧客向けの業務へ対応していくことを指し、近い未来にRPAは高品質なサービスを顧客に直接、的確に提供できるようになると注目されているのです。

進化するRPAは、今後さらに激化するグローバルな競争の中で企業が生き残るための、重要なカギとなると言えます。

まとめ

本記事では60年以上前まで遡り、「RPAの軌跡」を辿ってきました。

常に改良され、変革し続けるRPA。

今後も企業の生産性を向上させる最先端のテクノロジーとして、あらゆる業界で幅広く導入されていくことが期待されます。

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