RPA情シス開発現場開発

RPA現場開発vs情シス開発論争——RPAの主導は誰か

RPA情シス開発現場開発
RPA 現場開発vs情シス開発

RPAを会社内に導入していくにあたって、必ず話題に上がるの情シス主体の開発で進めていくか、現場開発できるようになり導入していくかという方向性の違いーー。

今回はそれぞれのメリット・デメリットを考慮した上で、結局のところどちらがいいのかを考えていこうと思います。

情シス開発とは

情シス開発によるRPA導入

情シス開発とは、各企業の情報システム部門がRPAのロボットを制作し、現場へ配布していくことを指します。

情シスでRPAロボットを開発するメリット

情シスで開発することのメリットとしては次の項目が挙げられます。

  • セキュリティの高さ
  • ロボットの高品質
  • 保守性

基本的に情シスで開発するほうが、ロボットの品質や一つの部署で開発するため、セキュリティを担保することが可能です

また、基本的にシステム開発などに慣れている人間がRPAについて学ぶので早い段階で教育することが可能で、低いコストで開発者を育成できることが挙げられます。

情シスでRPAロボットを開発するデメリット

情シスで開発することのデメリットとしては次の項目が挙げられます。

  • 自分がその業務しているわけではないので開発アイデアが出てきにくい
  • 現場の要望に情シス部門のリソースが追い付かない(情シスの人数<現場担当の人数)
  • 開発したロボットのエラー時に対応が遅れる

一般的に、
情報システム部門の人数<現場部門の人数
であるため、情シス開発を進めていくと必ず問題となってくるのが、このリソース不足です。

また、情シスは開発したロボットを自分達で使用するわけではないので、ロボット開発のアイデアが出てきにくいという声もありました。

現場開発とは

RPA現場開発の説明図

現場開発とは、現場部門の人間の一人一人がRPAを使えるようになり、自分達の業務をそのままRPAに任せることを指します。

現場主導でRPAロボットを開発するメリット

現場主導で開発することのメリットとしては次の項目が挙げられます。

  • 自分の業務を効率化するためにロボット開発を行うので、モチベーションの増加につながる
  • 普段の自分の業務をロボット化するため、アイデアが出てきやすい
  • 社内へのRPA推進のための人的リソースが確保できる
  • ロボットのエラー時にすぐ対応できる

現場主導でRPAを使用できるようになると、純粋に人的リソースを確保でき、早い段階で社内にRPAを広げていくことが可能となります。

また、普段自分が行っている業務をロボット化するために、どういったロボットを開発すればよいかのアイデアが生まれやすい環境下に置くことができるのです。

現場部門でRPAロボットを開発するデメリット

現場主導で開発することのデメリットとしては次の項目が挙げられます。

  • 野良ロボの管理
  • 開発者育成コスト
  • セキュリティ面

現場開発を推進していく上で、懸念しなければならない点は、作成したロボットの管理と開発者育成のためのコストです。

現場の人間がロボット開発を進めていった際、管理体制が整ってないと、知らないところでロボットが動作し続ける、所謂「野良ロボ」が発生するリスクが高まります。

そして、開発育成の初期段階ではこの「野良ロボ」や上手く機能しないロボットが多く作成されます。

RPAの主導は「誰」か?

RPAの主役は誰か

未来のワークスタイルの第一歩

両方の特徴をしっかりと理解したところで、RPAを導入する際にはどちらがいいのかを考えていきましょう。

そもそも、RPAを考えていくにあたって
「RPA=ロボット」というイメージが先行しすぎたためか、
「RPA開発=難しい」というイメージが世間では広がってしまっています。

しかし、そもそもRPAは非プログラミング言語で使うことができることで開発されており、一部ツールを除き、ほとんどITに携わったことがない方でもロボット開発ができるという強みを持っています。

実際に、アパレル出身のITに対して知見のない方でも大手企業でRPAエンジニアとして働いている方もいるくらいです。

ただ、ここで誤解して欲しくない点としては「RPA=簡単」ということではなく、多くの方にとって学びやすく、学びに対する費用対効果が高いスキルがRPAであるということです。

RPAで開発されたロボットすなわち、デジタルレイバーは仮想知的労働者というくらいですから、確かにエンジニアが主体となって推進していくイメージが強いかもしれません。

しかし、先にも述べた通りにRPAはIT知識が低い人でも使いやすいように設計されており、本来のRPAは現場の人間が業務を効率化していく上でのあくまで道具に過ぎないのです。

RPAの主導を現場の人間』で行うことにより、現場の人間が普段の業務を自動化や効率化していき、人間がデジタルレイバーと共に働くという未来のワークスタイルへの一歩目となるわけです。

しかし、ここで注意をしなくてはならないのは全ての人間がRPAを使うようにするというわけではありません。

Excel感覚で一人一台RPAということではなく、部署ごとに使用する人間を立て、運用していくことが求められるでしょう。

今後、人間をマネジメントしていく能力は勿論必要とされる上、デジタルレイバーをマネジメントしていく能力も求められていくと考えられます。

現場主導でのRPAスケール

RPA情シス開発による導入

「現場のことを一番よく分かるのは現場」

というくらいですから、現場の人間が率先して自らの業務を自動化しようとすることで、今まで効率化できていない業務が浮き彫りになってきます。

ある会社では、RPAを導入する際に業務フローを整理したところ、管轄の上司すら知らなかった、RPAで効率化する以前の無駄な業務が浮き彫りになったということもあります。

こういったことは、現場を細かいところまで知り尽くしている必要がありますから、情シス部門に任せていては上手くいきません。

現場主導で進めていく際に上手くスケールできている企業と、上手くいっていない企業に大きな差が発生しています。

実際に、上手くいっていいる企業では何百人もの開発者を育てた企業もあれば、導入したものの会社に広がっていかないという企業も存在しています。

その一つに開発者を育成したものの、個々がロボットを作成しているためRPA全体の統制が取れていない場合が多いです。

現場開発を行う際には、情シスの存在が欠かせません。

現場ごとにRPAのリーダーを立て、情シスと開発フローを設計していくことでこのようなミスを犯すことなく、RPAを効率的にスケールしていくことが可能となります。

情シス部門のRPAへの関わり方

RPAを企業に導入していくにあたって、様々な企業の取り組みを見てみると、情シス部門の取り組み方にはいくつかのポイントがあります。

  • 情シスでロボットを作成するよりも、サポート・全体業務フロー構築に徹する
  • ロボットの管理体制の確立
  • 開発者育成の体制化
  • 現場RPAの責任者と密にコンタクトをとる

ロボットの開発は現場の人間に任せ、情シスの人間はロボットの管理体制作りや教育体制のサポートに徹することで、現場の人間(特に若手)が和気あいあいとし、会社全体が積極的にRPA導入に取り組むことができます。

その際に発生してくる、俗にいう「野良ロボ」といった、中々現場の人間が気にしにくい”管理”の部分を情シスがサポートしていくべきなのです。

情シス部門主導の方がいい場合

ただし、すべての会社が現場主導でRPAを導入したほうが良いかというと必ずしもそうではなく、RPA導入が小規模だったり、一つの部署だけを予定している場合は情シス部門で導入してしまうほうがコストやリソースの面で効率的でしょう。

また、基幹システムに近くなるにつれてセキュリティやロボットの品質が求められるようになります。

自動化するロボットが上流のものは、情シス部門に任せ、品質を向上させたものを作成していくべきです。

現場で開発できるものは現場に任せ、情シスはそれ以外の部分とサポートに徹する。これにより社内にRPAをスケールしていくことができます。

RPA導入は、今後の会社全体がAIといった新技術をワークフローに取り入れていく、働き方改革の序章でもあります。

目先の結果にとらわれず、長期的な目線での働き方改革の一つとしてRPAを位置付けていくことが重要です。

RPAを社内にスケール!!

RPAを導入するにあたって、「情シス主導」と「現場主導」のどちらがいいのかを考えてきました。

もちろんどちらにも利点と欠点があり、会社の状況によって適切な運用方法が変わってきます。

自社の状況・ニーズをしっかりと把握した上で、RPAをより活用できる運用方法を選んでいくことが重要となるでしょう。

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