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#02.RPAの現在地__RPAの今と未来を考える

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RPAの会社内での位置付けをどう考えればいいのだろうか。

無論、最終的なゴールはデジタルレイバーとして労働者として格付けされることであろう。

しかし、現状のRPAは人間一人を代替させるには不十分であり、小分けした際の業務を代替させる段階である。

それでも、各企業がRPA導入の勢いは留まることを知らない。

__その根本にある狙いは何なのであろうか。

ここでは、RPA導入の本当の狙い・未来への展望を探っていこうと思う。

RPA業界の現状と将来

国内における市場動向

国内のRPA市場規模の推移予想
出展:ITR

国内におけるRPA市場は急速に発展を遂げている。

各種ツールベンダーやコンサル会社がRPA業界シェア獲得のために、次々と新機能やサービス発展に力を注ぎ、しのぎを削っている。

国内における市場規模は2018年では88億円。2020年にはその市場規模は400億円に到達すると考えられていおり、競争は今後さらに過熱していくだろう。

これほどまでに国内の各企業がRPA導入に対して力を注いでいるのは、RPA導入による比較的即効性のある効果への期待と、外部要因である生産年齢人口の減少だ。

近年、主に中小企業では人材不足が大きな課題となっている。

事業を拡大したくとも人手が回らず、新しいことをやろうにもリソース面で足りていないのが現状だ。

RPA—-すなわちデジタルレイバーを導入することで個々の持っている煩わしい定型業務を自動化し、その余った時間で新しいことに取り組んでいきたい、という意欲が、RPAを導入した多くの企業の中で見られる。

また、将来的に拡大していくであろう日本国内における生産年齢人口の減少に対して、AI導入の先駆けともいえるRPA導入によるデジタルレイバーの活用は大きくRPAが注目されるようになった要因でもある。

RPA導入の背景には、日本の生産年齢人口の減少があります。
2018年総務省より

労働人口減少の中、日本国内の生産性を維持・向上させるためにもデジタルレイバーの活用は必要不可欠であろう。

しかし、海外ではこの情勢が逆転する。

多くの海外各国では人口増加などの原因から、労働を自動化することで自らの仕事を奪われるのではないかという懸念から、快く思われない場合が多い。

大手経営コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーは 2025年までに全世界で1億人以上のホワイトカラー労働者もしくは1/3もの量の仕事がRPAシステムに置き換わってしまうと予測している。

実際、ラスベガスリゾートで働く労働者約5万人が、「ロボットの自動化からの保護」を約束した新しい労働契約が得られなかった場合に、ストライキに突入するという宣言をしたこともあった。

しかし、世界の人口と逆の動きを見せている日本は、この外的心理要因の部分の障壁が比較的に低いため、RPA導入に対して会社内部の反発が少なく、スムーズに導入を行うことができていることがRPAブームともいえるべき、今の国内状況を作り出している一つの要因なのかもしれない。

RPAの現在地

RPAとAIの現状・将来

各種RPAベンダーは次々にアップデートを繰り返し、その進化の勢いは未だ収まる気配がない。

では果たして、今、RPAはどの段階にいるのであろうか。

今後、労働力がロボットに代替されるにあたって、大きく5つのステージに分けることができる。これを表したのが上記の図だ。

RPAの現在地はSTAGE1.2に存在し、主に意思決定が伴わない定型的作業をロボットに代替することが可能となる。

OCRといった他の認識技術を組み合わせることにより、Faxなどの紙媒体を含めた作業を自動化することが可能である。

また、STAGE3のAI__その中でも「弱いAI」と呼ばれる、特定分野に特化したAIと組み合わせることで、判断が必要なる作業を行うことも技術的には可能であるが、コストパフォーマンスの面や会社全体に広げていきにくいなどの理由から、多くの企業が導入するのにはまだ時間がかかるだろう。

将来的にはSTAGE4.5と進行していき、所謂「エセドラえもん」なるものが誕生し、多くの仕事がロボットに代替されることになると予想されている。

ここで、重要となってくるのは、現状のRPA導入の立ち位置である。

先に、中小企業の人手不足や労働人口の減少の解決策としてRPAを述べたが、その他にRPAを導入することによって・業務フローの効率化・AI導入のため土台作りという役割も果たすことになる。

まだまだ多くの企業では、RPA導入以前の「そもそもやる必要のない業務」というのが大企業・中小問わず多く存在している。

ある企業では、RPAを導入を開始する際に業務フローの洗い出しを行ったところ、見直すだけで業務自体がなくすことのできる「必要のない業務」というのが多く浮かび上がってきた。

このことは、一つの企業だけの話ではなく、RPAを導入した多くの企業で同じような声が挙がっている。

RPAというプロジェクトベースで進行させることによって、今まで表に出てこなかった業務フローを一括で改善することができるのである。

また、RPA導入はAI導入の基盤を作りにも繋がっていく。

労働力をロボットに代替させることは何年も前から言われていたことではあるが、各種RPAツールの登場により、近年急激に実用化されている。

RPA導入は、今後のAI導入による労働力代替の先駆けともなる土台作りに効果的に機能することになる。

今後、経営陣は人材の活用と共にデジタルレイバーの活用も考慮した上で、経営戦略を立てることを求められることになるであろう。

また、事業ごとの人間も社員のマネジメントに加え、デジタルレイバーの活用におけるマネジメントも必要なスキルとして要求されることになっていくと考えられる。

ロボットと人間が共存する時代は、刻々と迫っているのだ。

次回以降の章では、実際の事例を踏まえた上で、RPAの実用面での将来性について考えていこうと思う。

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